約束のネバーランド 1巻収録のストーリー・カバー下などの解説・伏線・謎・考察まとめ

今回は、単行本1巻についてまとめていく。

1巻までの内容を読んだ人が謎や伏線について知ったり、

考察を楽しんでもらえたらと思う。


ちなみに、考察は1巻を読んでいる前提。

まだ読んでないならぜひこちらから。

約束のネバーランド 1巻

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ストーリー解説と、その時点での考察


収録話のあらすじを紹介し、解説していく。

また、その話が連載された時点で書いた考察があれば、

合わせて紹介していくので、興味があれば見てほしい。



1話:GFハウス


週刊少年ジャンプ 2016年35号掲載
(2016年8月1日発売号)




孤児院、グレイス=フィールド=ハウスで暮らす少女、エマ。

血のつながらない家族と、優しいママ、イザベラたちとの暮らしは幸せだった。

おいしいごはん、ふかふかのベッド、そして毎日の勉強(テスト)。


しかし、エマと、彼女と同い年の天才少年ノーマンは見てしまった。

妹であるコニーに、里親が見つかったその日。

コニーが外へ連れて行かれるところへついていくと――



約束のネバーランド 第1話 GFハウスより引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか



そこで、コニーが殺されていた。


そこで見たのは異形の怪物。



約束のネバーランド 第1話 GFハウスより引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか



「人間を食べる」「ここの肉は高級品」

――エマたちは、食人鬼に食べられるための食用児だった。

そして、それを鬼に引き渡していたのは優しいママ、イザベラだったのだ。


エマとノーマンは子供たち全員を連れて、

この農園から逃げることを決意する――。


感想・解説


記念すべき第1話。

ファンタジー要素の排された世界観からの、食人鬼の登場に衝撃を受けた。

主人公側に特殊な能力などは一切なく、少し頭が良いだけ。

「戦略」を武器に、

「逃げる」ことを勝利条件とするストーリーとなっていて、

頭脳戦が好きな僕としては当時から期待していた。


この時点では世界観の説明に留まっていて、謎が果てしなく多い。

しかし、今にして思うと、

・なぜ頭が良いエマたちに11歳まで里親が見つからないのか

・肉だけならば知能を与える必要がないのに、何故教育を施すのか


など、「頭が良い子供を求めている」ことに気づける要素がある。


非常に論理的で、「ああ、これはこういうことだったのね」

と後から思い返して納得のできる謎が多いのも魅力かなと。


2話:出口


週刊少年ジャンプ 2016年36・37合併号掲載
(2016年8月8日発売号)




脱走を決意したエマとノーマン。

彼らはイザベラに悟られないように、外へ出る方法を探る。


しかし、イザベラは何者かに出荷現場を見られたことを悟っている。

彼女は”目撃者”に向けて、

子供たちの居場所を知る術を持っていることを、わざと見せつけるのだった。



約束のネバーランド 第2話 出口より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか




感想・解説


個人的に特に面白いなと思ったのはこの回から。

1話の段階では、

相手の策を読むと言いながら具体的な戦略が描かれていなかったため、

「戦略といってもなんちゃって戦略でしょう?」と疑っているところがあった。


しかし、与えられた情報から論理的に考えて状況を把握する描写で完全にハマった。

強引な力技は一切なく、ここまでひたすら「地道に考えて進んでいく」作品は珍しい。

考えるのが好きな人間としては、こんなに面白い作品はない。


更に、敵役であるイザベラは、

当然のように「致命的な攻撃を、”目撃者”にだけ」してくる。

そしてエマたちはその意図をちゃんと悟り、脅威を抱く。

ちゃんと考える子供たちと、それを上回る大人という構図で、

既にとても面白い頭脳戦が繰り広げられていて、今後が本当に楽しみだった。


3話:鉄の女


週刊少年ジャンプ 2016年38号掲載
(2016年8月22日発売号)



イザベラは敵だ。そう認識したエマとノーマン。

彼らは考える。

出荷はテストのスコア順であること。

発信機は「確認して初めて位置がわかる」こと。

そして、イザベラは目撃者を正確に把握していないこと。

彼らはイザベラにバレないように立ち回るのだった。



約束のネバーランド 第3話 鉄の女より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか



感想・解説


起こっていることから

「発信機がどこまで把握できるのか」

「鬼の狙いは何なのか」


といったことを推測するところで感動。

ちゃんと合理的に要素を積み上げて計画を立てていく、

という作品はなかなかない



4話:”最善”


週刊少年ジャンプ 2016年39号掲載
(2016年8月29日発売号)




エマとノーマンはもう1人のフルスコア、レイに協力を求める。

荒唐無稽な話でも、レイはすぐに信じた。

ノーマンたちが嘘を語るはずがないからだ。


レイは限られた人数で逃げることを考えるが、

エマはそれに反対するのだった。



約束のネバーランド 第4話 最善より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか



感想・解説


エマ、ノーマン、レイの3人の立ち位置、キャラクター性がよりはっきりした回。

みんなを助けるという理想から動くエマ。

それを助ける万能の天才ノーマン。

対して、知識があるからこそ、現実的に助けられる範囲を助けるべきだというレイ。

個人的には確実さを追い求めがちなので、レイが最も好み。



5話:やられた!


週刊少年ジャンプ 2016年40号掲載
(2016年9月5日発売号)



エマたち年長者の子供はハウスの整備の仕事をイザベラから振られ、

脱走の準備がなかなかできない状況となっていた。

必死になって標的を探すわけでもないイザベラの態度に違和感を覚えながらも、

従うノーマンたち。


しかしそこへ新たな大人、シスタークローネがGFハウスへやってくる。



約束のネバーランド 第5話 やられた!より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか



エマたちに振られた仕事はクローネを迎え入れる準備と、

彼女が来るまでの時間稼ぎだったのだ。


感想・解説


イザベラによる反撃が描かれた回。

子供たちの動きを止め、更に味方を迎え入れるという効率的な手で、

イザベラの有能さが表現されている。

発信機に注目させて子供たちの動きを制限させてからというのが非常に上手い。



6話:キャロルとクローネ


週刊少年ジャンプ 2016年41号掲載
(2016年9月12日発売号)




シスター・クローネという敵が増えた。

完全にノーマンたちの想定の上を行ったイザベラの策に、

敗北を感じるノーマン。


しかし、最後に上回ればいいと判断する3人。



約束のネバーランド 第6話 キャロルとクローネより引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか



クローネという新たな情報源を利用すること、

新たに”補充”された末妹、キャロルから発信機を探ることを決意する。


感想・解説


情報を整理する回。

大きな動きこそないが、

こういった地味な情報収集、考察がちゃんと面白いので飽きさせない。



7話:頼んだぞ


週刊少年ジャンプ 2016年42号掲載
(2016年9月17日発売号)



クローネは完全にイザベラの仲間というわけではなかった。

イザベラの失態を知り、彼女を失脚させることを考えていたのだ。



約束のネバーランド 第7話 頼んだぞより引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか



彼女はイザベラの失態の証拠を探るために動き出した。


そして鬼たちは、”儀祭”に向けて、

フルスコアの人間を準備しているのだった――。



約束のネバーランド 第7話 頼んだぞより引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか



感想・解説


クローネの狙いが明らかになった回。

クローネがイザベラを蹴落とそうとしていることや、

イザベラが上の方針に従わず、エマたちを泳がせていることなどから、

農園側の存在といっても、一枚岩ではないことがわかる。



また、1話以来初めて鬼が登場した回。

儀祭(ティファリ)という新たな単語も出てきて、

世界観の考察ができるようになってきた。


続いて、1巻における謎についてまとめていく。






伏線・謎まとめ、及び考察


この巻で登場した謎や伏線についてまとめていく。


鬼について


この漫画の根幹となる謎。

一体どんな生き物なのか、いつから存在するのかなど、

今のところ謎しかない生物である。


分かること


鬼について分かることとしては以下の点。


1.人間を食べる




約束のネバーランド 第1話 GFハウスより引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか



人間の肉を食べることが分かっている。

中でもGFハウスの人肉は高級品で、金持ちが食べるものだという。

スコアが高ければ出荷が遅くなることから、

脳が発達しているほど上物になると推測される。


2.他の動物を食べることがある



約束のネバーランド 第1話 GFハウスより引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか



1話より、人間以外の肉を食べることがあるようだ。

しかし、猫はゲテモノ扱いされていた。


3.独自の文化を持つ



約束のネバーランド 第1話 GFハウスより引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか



儀程(グプナ)、儀祭(ティファリ)といった、

少なくともハウス内で知ることのない文化が存在する。


4.上位存在がいる



約束のネバーランド 第7話 頼んだぞより引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか


という存在が鬼の口から確認されている。

この存在の御膳は特別、ということから鬼の上位に位置する存在だと考えられる。



不明点


続いて鬼について分からないこともまとめていく。

特に気になるのは以下の点。


1.儀程、儀祭とは何か?

儀程、儀祭といった鬼独自の文化。

これが何を指すものなのか、現時点では情報不足。


儀程はコニーを収穫した際に行っていたもの。

人間に対して何らかの処理を施すものと考えられるが、詳細は不明。


儀祭は 




という存在へ最上物を献上するものと考えられる。

しかしその規模や内容については不明である。


2.なぜ人間を食べるのか?

鬼が人間を食べる理由も現時点では不明。

最も有力なのは、単純にそういう生き物であるということ。

人間が牛や豚を食べるように、鬼にとってのそれが人間だっただけ、というのは自然そう。


脳が発達していればいるほど価値が高い、

「人間の肉が一番」という発言より、

知能を持つ生き物が美味いという味覚である可能性が高い。


3.どのように生まれたのか?

レイの推測では2015年以前は人間による本が作ることができていた。

つまり、鬼が出てきたのはここ30年のことである。

突然変異的に生まれた可能性が高いが、どのように生まれたのかは不明。



GFハウス


続いてハウスについて。


分かること


GFハウスについて分かることは3つ。


1.表向きは孤児院

そこに住む子供たちが不自由ない生活を送れる環境となっている。

鬼のいない一般的な人間の生活が演出され、

鬼という存在やその文化を現実に感じさせるものはない。


2.食用人間を作る施設



約束のネバーランド 第1話 GFハウスより引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか



実態としては金持ち向けの人肉を生産する施設。

毎日テストを実施して脳の発達を促進している。

6歳~12歳の子供をナンバーで管理し、学力順に出荷している。


格子窓や発信機、塀、白い服など、

子供たちが脱走しないような工夫が凝らされている。


3.飼育監(ママ)と補佐役(シスター)が存在する

子供たちを育て、監視し、出荷する大人がいる。

クローネの「こちら側に戻ってこられた」という発言より、

もとは農園にいた可能性が高い。


不明点


続いて、ハウスについての不明点をまとめていく。


1.どのようにこの施設が生まれたのか

第一に、なぜこのような施設が生まれたのか。

鬼が30年前に生まれたのだとすると、

こういった支配体制が生まれるまで非常に早いことになる。


テストや出荷順、管理体制などの徹底ぶりから見て、

30年ほどで確立は難しいと考えられるため、

もっと昔から農園が作られていた(≒鬼が存在していた)、

鬼の技術力や知能がより発達していた
、などの可能性が考えられる。


2.世界における位置

北半球、及び中緯度ということが分かっているが、詳細な位置は不明。


3.門における歯車



約束のネバーランド 第1話 GFハウスより引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか



コニーが出荷された現場である門。

その天井には巨大な歯車が存在している。

これが門を開くためのものなのか、

あるいは別の目的に寄与するものなのか不明である。


4.ナンバー

ハウスの子供たちやイザベラたち大人にも、首に5桁のナンバーがついている。

子供たちは全員末尾2桁が”94”で終わっているが、

イザベラのみ末尾は”84”

末尾1桁が”4”で終わることが全員に共通している。

現時点ではこの数字の法則性は不明。



ハウスの外の世界


外の世界に関しては現状わかっていることがないため、

不明点だけをまとめていく。


1.外の世界はどうなっているのか?

現状、外の世界に関する情報は殆ど無い。

そのため、鬼がどれだけいるのか、人間がいるのか、

文化や文明レベルはどうなっているのか、といったことは謎に包まれている。


2.ハウスの世界地図は正しいのか?



約束のネバーランド 第5話 やられた!より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか



ハウスには世界地図や、地理に関する知識が得られる本が存在する。

しかし、それらが正しいものであるという保証がない。

でっちあげられたものであるという可能性も大いに考えられる。


3.時代




約束のネバーランド 第3話 鉄の女より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか



カレンダーによると、2045年10月。

しかし、これも本当に正しいものであるかは不明。



約束のネバーランド 第2話 出口より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか



ハウス内は文明レベルが低く設定されていて、テレビやラジオがない。

それなのに2045年というちぐはぐさがあり、信用できるものとは思えない。





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カバー下やおまけ漫画についての考察など


コミックス限定の、カバー下やおまけ漫画について考えられることをまとめていく。

これについてはぜひ単行本を読んでから見てほしい。

約束のネバーランド 1巻


カバー下


幼いころのイザベラがエマたちと同じ服装で、

表紙と同じ場所に立っているイラスト。

カバーのエマたちとは表情が対照的。


服装が同じことからイザベラも同じく農園出身であることが伺える。

また、本来子供たちから見れば幸せな農園において、この表情はそぐわない。

そのため、当時イザベラは農園の秘密に気づいていた可能性がある。



おまけ漫画:オフシーン001


コニーの出荷直前、イザベラとともに門へ向かうシーンが描かれている。

イザベラは穏やかな表情ではしゃぐコニーを見つめている。


「夜の外は久しぶり」という発言より、

基本的には夜に外には出られないが、例外があることが伺える。


各キャラクターのプロフィール


主要キャラクターのナンバーや年齢、身長が分かる。


子供たちの身長や体格は年齢相応で、現実との差はない。

少なくとも、人間という生き物が大きく変化した世界観というわけではないといえるだろう。



初期デザイン画


ハウスの外観・内装がある程度把握できる。

廊下のデザイン画によると、19~20世紀の建物のイメージのようだ。

すなわち、その時代に建築された、あるいは改築された可能性がある。




他の巻の考察


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