週刊少年ジャンプ 2019年26号
約束のネバーランド 第135話 捜索 より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか
135話にて登場した新キャラ、アイシェ。森で鬼に飼われていたところを、ノーマンに救い出されたという。
この「飼われていた」というのがイレギュラーで、人間でありながら、鬼の世界で食べられずに生きてきたということになる。
つまり、彼女を飼っていた鬼は何らかの理由で「彼女を食べずに育てた」ということになるわけなので、人間を食べない鬼がまだ残っていたのかもしれない。
また、彼女は鬼の世界の森にいたということで、「農園外の人間の生き残り」であることも考えられる。
……というわけで、アイシェを飼っていた鬼は何者で、その目的は何だったのか?
そして、アイシェはどこで生まれたのか?といったことについて考えていく。
ヒントになりそうな情報
まずは、アイシェについて現在分かっている情報から、ヒントになりそうな情報をまとめていく。
重要そうなのは以下の点。
1.禁制地区の森で鬼に飼われていた
2.鬼の言語を解するが、人間の言葉は通じない
3.3匹の犬を連れている、銃の名手
それぞれ簡単に見ていく。
1.禁制地区の森で鬼に飼われていた


週刊少年ジャンプ 2019年26号
約束のネバーランド 第135話 捜索 より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか
アイシェは、禁制地区の森で鬼によって飼育されていた。
禁制地区とは、王政が立ち入りを禁止している区域で、一般の鬼が近づくことのない場所である。

週刊少年ジャンプ 2019年26号
約束のネバーランド 第135話 捜索 より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか
立ち入り禁止の理由はまちまちだが、荒れた区域や”穢れ”があるという名目の場所。どういった場所か特定することはできないが、何かしらのイレギュラーがある場所だったり、隠れるのに適した場所であると言える。
2.鬼の言語を解するが、人間の言葉は通じない

週刊少年ジャンプ 2019年26号
約束のネバーランド 第135話 捜索 より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか
そして、やってきたシスロたちに対して、鬼の言葉を使っている。逆に、人間の言葉はハヤトいわく「通じない」。
ここから分かることとして、
a.人間の言葉を覚える前に、鬼に飼われ始めた
b.長い期間、鬼と会話してきた
ことが考えられる。
人間の言葉を覚える前に鬼に飼われていたことは、単純に人間の言葉が通じないことから推察できる。
そして、言語は聞いているだけで話すことができるようになるものではないだろうから、鬼と会話して覚えたものだろう。
つまり、かなり幼い段階で鬼と出会い、言語の教育を受けたという可能性が高いだろう。
3.3匹の犬を連れている、銃の名手

週刊少年ジャンプ 2019年26号
約束のネバーランド 第135話 捜索 より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか
アイシェは、ソンジュとムジカを捜索するための「護衛」である。
彼女は銃の名手で、連れている犬は捜索の名手だとハヤトは言う。
犬は鬼に飼われていた頃から一緒にいたが、銃を使い始めたのがいつなのかは一切不明。
体格は筋肉質で飼われていた段階からある程度動いていたことが考えられる。
量産型農園のような劣悪な環境で生まれ育った食用児である可能性は低いだろう。
このあたりをふまえて、アイシェの生まれや、彼女を飼育していた鬼は何者なのかということを考えていく。
彼女の出生に関してはまだ情報が足りないので、まずは彼女を飼っていた鬼について考えていこうと思う。
アイシェを飼っていた鬼は何者で、その目的は何か?
アイシェが発見されたときの情報から、飼っていた鬼の立場や目的を考えていく。
要素として大きいところを改めて確認すると、
・禁制地区の森で発見されたこと(=鬼が近寄らない区域にいた)
・鬼に飼われ、鬼の言葉を話す。人間の言葉は話せない(=幼い頃から鬼といた)
・食べられていなかったこと(=人間を食べない鬼に飼われていた)
というこの3点。
この3つが違和感なく成立する説を2つ考えたので、それぞれ妥当かどうかを検討していく。
1.邪血の少女の一族に飼われていた
まず1つは、邪血の少女の一族によって飼われていた人間であるという説。
邪血の少女の一族であれば人間を食べる理由は一切ないし、禁制地区の森で発見されたことについても、隠れているということで説明がつく。
とはいえ、問題点もいくつかある。
1つは、邪血の少女の一族自体、生き残りがほぼ皆無であること。データ上は全滅で、ムジカが生きていることから生き残りがいる可能性はあるが、まず可能性が低い。
もう1つは、育てる理由があまりないこと。食べる必要がないのであれば言語を教えたり、食べ物を分け与えたりする積極的な理由・メリットが現状ない。
もちろん感情的に育てたくなったということはあるかもしれないが、追われる身の鬼がそんな余力を残しているというのは少し考えづらいだろう。
2.一般の鬼が彼女を食べるために育てていた
もう1つは、一般の鬼が何らかの理由でアイシェと出会い、食べるために育てていたという可能性。
食べられていなかったのは、まだ食べられていなかったというだけで、いずれ食べる予定だったという説だ。
この場合、言語を覚えさせたことは、脳の質を上げるためだと言える。
また、禁制地区で見つかったのも、農園や貴族に見つからないためだとすると説明がつくだろう。
そして、言語を覚えるような人間を飼えるとなると、これだけのリスクを侵す鬼がいることも十分考えられる。
今のところ一般の鬼が何らかの理由でアイシェと出会い、彼女を食べるために育てていたという方が可能性は高いと見ている。
何故なら、言語を教えたことや筋肉が発達していることは、肉の質を上げるためという明確な理由が考えられるし、禁制地区にいることも隠れて育てるのが妥当。
そういった場所に立ち入るリスクはあるが、人肉不足の中、良い肉を食べられるとなると、動機としては十分。
また、もう1つの可能性である邪血の少女の一族もないとは言えないが、アイシェを助ける積極的な理由がないからだ。
では、鬼が食用児として育てていたのだとすると、彼女は一体どこで生まれたのか?ということについても考えていく。
アイシェの生まれは?
アイシェを飼っていた鬼が、彼女を食用児として育てていたのだとすると、彼女はどこで生まれたのか?ということについて考えていく。
パターンとして考えられるのは、以下の通り。
1.出荷された食用児
まず、普通に出荷されてきた食用児であるという可能性。
これはかなり考えづらい。大前提、農園からの出荷は儀程が行われてからだからだ。
更に、高級農園なら人の言葉を解するだろうし、量産型農園にしては体格が筋肉質すぎる。
ラムダ出身の特殊な身体である可能性はもちろんあるが、「ラムダの……」というギルダの質問に、ハヤトは肯定していないので微妙なところだろう。
2.盗難されてきた食用児
次に、鬼によって盗難されてきた食用児というパターン。
現状、もっとも大きな無理がないと言える。
幼い頃に盗難すれば、人間の言葉が分からないことも説明が付くし、量産型の粗悪な育成環境に大きく左右はされないだろう。
3.外で生まれた。鬼の世界で生きてきた人間の子孫・生き残り
最後に、鬼の世界・農園外で生きていた人間であるという説。
この場合、それをたまたま鬼が発見し、飼育したということになる。
現状、アイシェ一人だけだったということがネックで考えづらい。
外の世界で生きていた人間がいたとすると、1000年以上もの間生きて子孫を残し続けてきたことになる。
つまり、彼女一人だけという状況にはかなりなりづらい。
ただ一応、王族によって滅ぼされて生き残りがいる可能性のある地域が禁制地区となった、というのは考えられるかもしれない。
犬といたこと、筋肉質だったことも、人間の言葉も分からないことも、一人で生き延びてきたからというので説明はつくので、完全に否定されるものではないだろう。
アイシェの生まれとしては、盗難された食用児というのが現状無難。ただし大きな決め手もない。
なので鬼の世界の生き残りということも十分考えられる。
ただし、1000年以上子孫を繋いできたその一族がたった一人になったことが考えづらい要素。ここに関しては、まだ判断を下せる段階ではなさそうだ。
以下に結論をまとめた。
結論
謎の少女・アイシェと彼女を飼っていたという鬼について考えてみた。
飼っていた鬼の目的としては、現状「食用児として育て食べること」というのが現状妥当。言語を解することや筋肉質なことは、肉の質を上げるためだと考えられるし、禁制地区にいたのは農園などに見つかることを恐れていたからだと説明がつく。
食べられていなかったことから、邪血の少女の一族が飼っていた可能性もある。しかし、積極的に育てる理由がなく、そもそも一族の鬼が少ないことから考えづらい。
では、一般の鬼が何故アイシェと出会ったのか?
ここに関しては、盗難と、たまたま外での生き残りを見つけたという説がある。
基本的に、大きな矛盾や無理がないのは盗難。ただ確実にそうだとも言えない状態だ。
外で生きていた人間だとすると、1000年前から繁栄してきたはずが、アイシェたった一人になったことについて説明がつきづらい。
王政によって滅ぼされ、生き残りがいる可能性のある場所を「禁制地区」としている可能性もあるため、ないとは言えないかなと言った感じ。
おわりに
本日も22時より配信予定。
135話で考えたことを話すので是非見てほしい。
われわれの世界の江戸時代に、隠し田んぼ、というものがあったのを思い出した。
頭でっかちのノーマンのように、頭の良さを除くと劣る点ばかりの塊のようなヤツが、
鬼にとっての良い餌なことが気になる。
自分は、
可能性として、
自分は量産農場から横流し、
隠し田んぼのように飼っていた、という説に一票。
こんばんは、設定マニアさん。
隠し田んぼってのように飼っていたっていう、発想、面白いですねo(^▽^)o
皆さんコメントありがとうございます。
あー、横流しはあるかもしれないですね。