ノーマンの計画の全体像について考察。王家・貴族を滅ぼす方法やその後――毒の謎などまとめ

週刊少年ジャンプ 2019年30号
約束のネバーランド 第139話 鬼探し②より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか



ソンジュとムジカを捜索するドンとギルダ。

アイシェが味方であることが分かったものの、逆に敵ではないはずのハヤトたちが邪血を殺すという命令に従っていた。

やはりこのあたりから、ノーマンの作戦・計画の巧妙さが伺える。


というわけで今回は改めてノーマンの計画について考えてみる。



約束のネバーランド 13巻より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか




思えば、ノーマンの計画にはまだまだ疑問点が多い。最終的には「楽園を造設する」ことが目的。

しかし、貴族を倒すための具体的な方法は分かっていないし、倒した後いかに統治するかも不明瞭。

とはいえ、あれだけ巧妙に行動しているとなると、討伐後のことはもちろん考えているだろうから、これらに関して何かしらの答えがあるはずだ。


そして、以前ヴィンセントが作っていた毒のような薬品。これは王都に持っていっているわけではないだから、別の用途が考えられる。

ここから、ノーマンの計画にはまだ見ぬ要素が隠されている可能性が高い。


なので改めてノーマンの計画の全体像を考えていく。

最終的に、彼は一体何をしようとしているのか? そのためにどう動こうとしているのか?ということだ。

というわけで彼の計画の疑問点や問題点に見えるところを探して、そこをどう解消するつもりなのかを現状の描写から考えていこう。




Sponsored Link




ノーマンの計画の現状まとめ


まずは、今明らかなノーマンの計画についてまとめていく。

最後にやろうとしていることから逆算して、今彼らは何やっているの?というところの確認。

ここを確認した上で、あとで「何故やっているのかわからない」「ここをどうするつもりなのかわからない」ということを考えていく。


◆◆目的◆◆




約束のネバーランド 13巻より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか


まず、ノーマンが考えていることは「鬼の世界に食用児の楽園を作る」ということ。

彼はそのためだけに動いている。


楽園というのは具体的にどういうことを言うのか?

これはすなわち、「食用児が安心して暮らせる世界」。

鬼に食べられることもなく、何者にも虐げられない。そんな世界を彼は目指している。


具体的にどうやるのか?

この答えは、「鬼を滅ぼし、鬼の世界に食用児だけで住む」。



約束のネバーランド 14巻より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか



鬼がいなければ食べられることはない。そして、鬼と癒着しているラートリー家もどうにかする。

これがノーマンのやろうとしている目的だ。


当然だが、クリアするべき条件がたくさんあるし、実現するまでにかなり時間がかかる。

その上で、ノーマンはどうやってこの目的を達成しようとしているのか?ということを次に見ていく。


◆◆楽園のためにどうするのか◆◆


では、一体「鬼の世界に食用児の楽園を作る」ためにどうしているのか?

ここについて改めて確認をしていく。今ノーマンがやっていることは以下の通り。


1.楽園のために鬼を無血で全て滅ぼそうとしている



まずは何にせよ鬼を滅ぼす必要がある。鬼がいるから、食用児は食べられる。

その直接的な問題を解決するためにまずは鬼を滅ぼすということが必須となっている。


その上で条件としては、無血で勝利すること。



約束のネバーランド 14巻より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか



食用児の命は一つたりとも落とさずに鬼を滅ぼそうとしている。


2.農園を全て潰す


じゃあ、鬼を滅ぼすにはどうするのか? これの答えは、農園をすべて潰すというもの。

鬼は食べた動物の形質を得て進化する。逆に、一定期間それを食べないと形質を失ってしまう。



約束のネバーランド 14巻より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか



そんな中、農園を潰せば一般的な鬼は人間を食べられない。

つまり、それさえ実現できれば知性を持つ鬼は存在しなくなり、絶滅が相当近くなる。


3.農園を潰すために、王家と五摂家を滅ぼす




週刊少年ジャンプ 2019年15号
約束のネバーランド 第126話 鼎談より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか



では、農園を潰すためにどう動いているのか?

王家と五摂家という農園を運営している最高権力者たちを殺すために動いている。

農園を運営しているトップを潰すことによって、鬼を滅ぼそうとしている。


4.王家や五摂家を殺すために、ギーラン家を使っている




週刊少年ジャンプ 2019年14号
約束のネバーランド 第125話 嘘吐きの同盟より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか



そして食用児を誰一人失わずに王家や貴族を滅ぼすために、ノーマンは鬼の内乱を起こそうとしている。

具体的には、王家・五摂家によって追放され、彼らに恨みを持つ「ギーラン家」の鬼を利用。

彼らを王族にぶつけることによって、共倒れさせることを狙っている。


そのために各地の農園を襲い、王族や貴族の警備をその探索に使わせる。

王都に王家・五摂家が会する「儀祭」の警備を薄くすることによって、その成功率を上げようとしていた。

ここまでの計画は成功で、王家側はノーマンの想定通りに動いている。


5.人を食べなくても生きれる鬼をなくすため、邪血も根絶する




週刊少年ジャンプ 2019年16号
約束のネバーランド 第127話 対立より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか



ただし、農園を滅ぼしてもそれだけで終わりではない。

人間を食べなくてもその形質を維持できる、「邪血の少女の一族」。

ムジカやソンジュ、そして王家と五摂家がそれにあたる。


彼らの血を一滴でも飲めば、人間を食べなくても人の知能を維持できる。

つまり、農園が滅びようとも知性鬼が生きる道ができてしまうのだ。


王家や五摂家はギーラン家との内乱によって殺すことが可能。

しかし、ソンジュとムジカは未だ逃げているため、彼らを見つけ出して処分する必要がある。


6.ハヤトたちを使ってソンジュたちを捜索し、ジンたちに殺させる




週刊少年ジャンプ 2019年30号
約束のネバーランド 第139話 鬼探し②より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか



邪血を根絶するためには、ソンジュとムジカを殺す必要がある。

そのために、ドンとギルダにハヤトとアイシェを付けて彼らを探させている。


ドンとギルダはアイシェが邪血を殺そうとしていると警戒していたが、そうではなかった。

ハヤトが捜査状況をジンたちに伝え、彼とともにいる戦闘員たちがソンジュとムジカを殺す。そういう手はずだったのだ。

というわけで、ハヤトを仲間のように潜り込ませ、ドンとギルダに探させて、戦闘員が殺すという計画である。



その他分かっていること


以上が、楽園を作るためにノーマンがやろうとしてることだ。

その上でノーマンが他にやっていることについても見ていく。


1.鬼に対する毒を作っている




週刊少年ジャンプ 2019年29号
約束のネバーランド 第138話 鬼探し①より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか



ノーマン達が王都へ向かい、ドン達が邪血の捜索へと向かった。

その頃ヴィンセントはアジトにて謎の薬品を用意している。

動物の姿をした鬼がそれを口にすると、苦しんで死んでいるため、毒薬である可能性が高い。

ただし、現状何のために使用するのかは不明。


2.シスロとヴィンセントは別行動


また、王都へ向かったノーマン、ザジ、バーバラとは別に、シスロとヴィンセントは別行動。

上のようにアジト内で毒薬を作ったりしている。


3.ギーランたちはノーマンを狙っている




週刊少年ジャンプ 2019年14号
約束のネバーランド 第125話 嘘吐きの同盟より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか



利害が一致したことから、同盟関係を結んでいるノーマンとギーラン。

しかし、王家を討伐した後お互いに裏切ろうとしている。

それをわかった上での行動であるとノーマンは言っているため、その後の対策についても考えているだろう。


……というのが、ノーマンの計画について今分かっている情報だ。

その上で、いくつか疑問点がある。まだ分かっていない狙いがある可能性があるため、いろいろと考えていこうと思う。




Sponsored Link




ノーマンの計画の疑問点――ここ、どうするつもりなの?、これは何のために?


というわけで、ノーマンの計画についてまだ分かっていないことを考えていく。


1.農園を破壊した後、鬼をどう滅ぼすのか?

2.各農園にいる子供たちの保護

3.ラートリー家による干渉



それぞれ、どういう疑問か、ノーマンがどうするつもりかを考えていく。

毒薬を何に使うつもりなのか、そしてヴィンセントたちが居残っているのは何故なのか……という疑問もあったが、

上の疑問点を考えているうちにこれらに含まれていることに気付いたので、それも紹介している。




1.農園を破壊した後、鬼をどう滅ぼすのか?


王家・五摂家を滅ぼす。そのために内乱を起こすというのはいい。

しかし、仮にそれが上手くいき、農園を破壊できたとしても、すぐに鬼は滅びない。

何故なら、人の形質を失うのは早くても食べなくなってから半年ほどはある。

それまでに人間の拠点が襲われないとも限らないし、そうなれば農園に似たシステムは作られうる。


そうならないために、残った鬼はできる限り早く殲滅する必要があるだろう。

このあたりを考えると、ヴィンセントが使っていた毒薬はこのためのものではないだろうか。

農園がなくなり、肉が不足する。その中で毒を含めた人肉を供給することによって残った鬼を殲滅すると。

そうすれば比較的早い段階で鬼を殺すことができ、反撃されづらくなるだろう。


2.各農園にいる子供たちの保護


そしてもう1つは、農園に残されている食用児たち。

元締めである王家や貴族が死んだとなると、農園内の治安も悪くなるだろう。


つまり、今後人肉を食べる機会が減る。そして、農園のルールを守る必要もなくなる。

そうなれば、職員でありながら育成している食用児を食べるという行動も考えられるかなと。

なので、王家が滅びるということは、同時にまだ農園にいる食用児たちが危険にさらされるということでもあるのだ。


そんなわけで、王家を倒すのと同時に農園に居る子供たちを助ける必要がある。

何故なら、「食用児の血を流さない」という無血の勝利のためにそれが必要となるからだ。




そうなったときに、シスロとヴィンセントがアジトにいることへ説明がつく説がある。

これは、シスロやヴィンセントは「各農園の食用児を助けるための人員」であるという説だ。

シスロはGR農園、ヴィンセントはGB農園の出身。つまり、主に助ける対象である高級農園の内部に精通している。

そして、オリバーたちGV農園の食用児たちも「後方支援」のために訓練を受けている。が、王都へ向かっている様子がない。

つまり彼らも、農園内部を案内するような戦力として数えられているのではないかと。

当然、GF農園の子供たちもいるため、これで高級農園の内部を把握している子供たちが揃ったことになる。


そのため、シスロやヴィンセントなどアジトに残った高級農園出身の子供は、農園内の子供を助けるための人員として残っていると考えられる。


3.ラートリー家による干渉


最後に、鬼を滅ぼすための障害でありながら、一切触れられていないラートリー家。

貴族たちと癒着しているということから、農園社会が滅びるとなると妨害、あるいは報復に出てくるだろう。

これに関しては現状一切の描写がないため、ノーマンがどう動いているのかは不明。


最も簡単なのは、人間世界と繋がる道を塞ぐこと。

そうであれば一切の干渉ができなくなる。

また、各農園を助ける過程でそこにある道を閉じるということができるため効率的である。



Sponsored Link





結論


ノーマンの計画の全体像について掘り下げてみた。

最大の目標は、鬼の世界に食用児の楽園を作るということ。そのために彼はすべての行動を行っている。




食用児が食べられないためには、農園を滅ぼす。

そうすれば鬼は人間を食べられなくなって知性を失って滅びることになる。

そのために、人の血を流すことなく王家・五摂家という元締めを殺す必要があるのだ。

ノーマンがとった手は鬼の内乱。ギーランという王家に恨みを持つ鬼を使い、王家を滅ぼす。


しかし、農園を滅ぼすだけでは完全ではない。

邪血の少女の一族という、人間を食べなくても形質を維持できる鬼が存在する。

王家・五摂家とソンジュとムジカがそれにあたる。王家は倒すからいいものの、ソンジュやムジカは行方不明。

そのために、ドンとギルダに探らせ、ジンが引き連れる戦闘員にソンジュやムジカを殺させる、ということをしているのだ。

ここまでが分かっていることの整理。





その上で、疑問が残っているのでそれについて考えていく。

王家を倒した後どうするのか、毒の使い道、ヴィンセントたちは何故アジトに残ったのか……など。


まず、王家を倒してもまだ鬼は残っていて、反撃される可能性。

ここで毒が活躍するのではないかと考えている。

人肉に毒を紛れ込ませることによって、かなり殲滅を早めることができるからだ。




そしてもう1つが、農園に残った子供たちの救出。

王家や五摂家といった農園のトップが消えると、農園職員がルールを守らなくなるだろう。

お咎めもなくなりうるし、今後人肉が食べられないとなると商品に手を出す可能性が高いからだ。

そんなときに、ヴィンセントやシスロが残っていたことや、GV勢が訓練を受けていたことに意味があるのではないかと考えている。

すなわち、彼らが農園内を案内し食用児を救出する。そのために彼らが残っていたのではないか、と。





最後に、ラートリー家による妨害や報復の恐れについて。

ここはまだ詳細な描写こそないが、現状妥当なのが道の破壊。それが可能であれば一切の干渉を受けないことになる。

また、高級農園に人間世界につながる道があるということから、食用児救出の際に道を塞ぐというのは非常に効率的なため、それなりに有力だと考えている。




おわりに


本日も配信してます。





139話について考えたことを話すので是非見てほしい。







Sponsored Link