鬼が鬼を食べることによって起こる姿の変化――ギーランの復活や五摂家の家族に化けたこと、ノウスとノウマの共食いを考察

週刊少年ジャンプ 2019年38号
約束のネバーランド 第146話 王都決戦 より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか




146話では、ギーランたちが王都の城へと侵入。

儀祭に同席していた五摂家の家族は、ギーランの配下が化けた姿だった。

その計略をもって、プポ卿を殺害し、ギーランは彼を食べることで元の人型の姿へと戻ることとなった。


しかし、気になるのは「化けた」方法。



週刊少年ジャンプ 2019年38号
約束のネバーランド 第146話 王都決戦 より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか



仮面によって姿を欺くのは可能だろうが、姿・声・匂いまで再現しているという。

家族である当主を騙せるほどの姿に変化していることには、疑問の余地が残る。



もし、普通に再現する以外の方法があるとすれば、それは「食べる」ことによって姿などを変えること。

鬼は、「食べた生物の形質を得ることができる」。であれば、理屈の上では食べた鬼の姿を再現することも可能……ということになる。



しかし、本当に鬼を食べることによって、食べた個体の姿や声などの再現が可能なのか? そこはまだはっきりとしないところだ。

なので今回は、鬼が「鬼を食べる」ことによって起こる変化について考えていく。



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ヒントになりそうな情報


まずは、鬼が「生物や鬼を食べる」ことについて、ヒントになりそうな情報をまとめていく。


1.鬼は食べたものの遺伝子を受け継ぎ、その形質を受け継ぐ

2.邪血を持つ鬼は人を食べなくても人の形質を維持できる

3.ムジカやソンジュは、人間以外の生物を食べても影響を受けない

4.鬼が人間を食べる、鬼を食べることによって、すぐに変化は起きない可能性が高い

5.ノウスとノウマの共食い

6.ギーランの配下は五摂家の家族を襲った

7.ギーランはプポ卿を食べることによって、かつての姿へと戻った



それぞれ簡単に見ていく。


1.鬼は食べたものの遺伝子を受け継ぎ、その形質を受け継ぐ




約束のネバーランド 14巻 より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか



大前提として、鬼は食べることによって進化していく生物である。

食べた生物の遺伝子を受け継ぎ、その形質を得ることで成長してきた。


ただし、その生物を食べ続けていない限り、形質は失われてしまう。

そのため、人間を食べ続けない限り知性を保つことができない。


2.邪血を持つ鬼は人を食べなくても人の形質を維持できる




約束のネバーランド 15巻 より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか



しかし、そんな鬼にも例外個体は存在する。

邪血の少女の一族。

ムジカから始まるその個体は、人間を食べなくても人の形質や知能を維持することができる。


また、その血を一滴でも摂取することで、他の鬼もその体質を手に入れることができる。

王家・五摂家によって邪血の少女の一族は壊滅。彼らに食べられた。

現時点でこの体質を持つのは、ソンジュとムジカ、そして王家と五摂家のみとなっている。


3.ムジカやソンジュは、人間以外の生物を食べても影響を受けない


そして、邪血の体質を持つムジカとソンジュは、原初信仰から農園の人間を食べない。

なので鳥など他の生物を食べて生活していたが、食べた生物の影響を受けている様子がない。


4.鬼が人間を食べる、鬼を食べることによって、すぐに変化は起きない可能性が高い


そして、鬼が生物を食べた際の変化について。

鬼が生物を食べたあと、姿がすぐに変化するような描写はほとんどない。


GPの鬼が人肉を食べているシーンでは特に変化はないし、

アンドリューを食べた野良鬼も、その後の姿は描かれていないが、すぐなくとも飲み込んですぐ変化は起きていない。

このことから、すぐさま変化が起こるようなことはない可能性が高いだろう。



5.ノウスとノウマの共食い




約束のネバーランド 10巻 より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか



また、鬼が鬼を食べた最初の例としては、ノウスとノウマが挙げられる。

ノウマを殺されたノウスは、彼女の頭部を食べた。


これによって、「ノウスの中にノウマがいる」状態となっている。

これは、モノローグから見ても、錯乱しているわけではなく事実として起こっている可能性が高い。


すなわち、鬼が鬼を食べた場合、その記憶や思考を共有していることになる。

「ノウマが俺の中にいるうちに」という言葉から、時間には限りがあるものと考えられる。

ただし、人間など別の生物を食べたときに起こっているかは現状描写がなくて不明。


6.ギーランの配下は五摂家の家族を襲い、騙った




週刊少年ジャンプ 2019年38号
約束のネバーランド 第146話 王都決戦 より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか



ギーラン家は700年前、王家や五摂家によってあらぬ罪を着せられて「野良落ち」の刑に処されている。

人間を食べられなくなり、人の形質を失うことを強制されたのだ。

しかし、なんとか農園を襲って盗難することによって、人型を保ってきた。


彼らはノーマンの策略によって、王家・五摂家へ復讐するために行動を起こした。

儀祭に集まる五摂家の家族を「食べて、奪った」。

家族の姿や声、匂い、仮面を似せ、五摂家の家族に化けることによって、儀祭へと潜りこんでいたのだ。


この「姿や声、匂い」の再現が、単純に細工をしただけなのか、

あるいは「鬼を食べた」ことによる姿の変化なのかは現状不明なので、ここから考えていく。


7.ギーランはプポ卿を食べることによって、かつての姿へと戻った




週刊少年ジャンプ 2019年38号
約束のネバーランド 第146話 王都決戦 より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか




そして、かつての当主であったギーラン卿は、プポ卿の頭部を食べた。

これによって邪血を手に入れるとともに、かつての長い髪を持つ鬼の姿へと戻っていった。

比較的早い段階で、かなり身体が縮むという変化が起こっている。



このあたりをふまえて、鬼が鬼を食べることによって、一体何が起きるのか?

ということについて考えていく。



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鬼が鬼を食べることによって、一体何が起きるのか?


それでは、鬼が鬼を食べたとき、一体何が起きるのか?ということについて。

いろいろ考えてみたが、描写の多いギーラン家が考えられる要素が多そうなので、彼らを例に見ていく。



1.鬼を食べると鬼の姿は変化するのか?


まず、鬼を食べるだけでは大きな変化は起こらないものと考えられる。

何故なら、彼らはノーマンから農園職員の鬼を提供されている。

最も偉い彼が食べないということは考えづらいため、鬼のことを食べた可能性が高い。

しかし、ギーラン卿の姿に大きな変化はない。

ノーマンと面会した際と、王都へ向かったあとで姿に違いはないからだ。



……しかし、ここで疑問が生じる。

ギーラン卿は、プポ卿の頭部だけを食べた。提供された職員も頭部だけで、そこに差はない。

しかし、プポ卿を食べた途端に身体が一気に縮んでいる。

この差異は「邪血」によって起こっているものと考えていいだろう。


つまり、邪血を持つ鬼を、持たない鬼が食べることによって大きな変化が起こる、といえる。



2.食べることによって、他の鬼の姿を真似ることは可能だろうか?


次に、ギーランの配下が五摂家の家族に扮したことについて。

姿や声、匂いといった体質まで変化することは起こりうるのか?


これについても、邪血の鬼に関しては可能であるというのが有力そうだ。

根拠としては2つ。


a.ギーランの姿の変化


先程も書いたように、邪血の鬼を食べたギーランのみ、すぐさま大きな身体の変化が認められている。

そしてこれについてのもう1つの疑問が、「かつての姿を再現している」こと。

彼の長髪は、バイヨンの回想に出てきた彼の姿と一致している。




週刊少年ジャンプ 2019年31号
約束のネバーランド 第140話 来たよ! より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか



しかし、あくまで邪血を得ても、人の形質を得て、それが維持できるようになるだけのはず。

髪が全盛期のように伸びるということについては説明がつかない。


すなわち、邪血の鬼を食べることによって、形質による姿の変化を、ある程度制御できるのではないかと考えている。

これによってギーランはかつての姿に戻る、という意志を持って姿を変化させた。

つまり、邪血を食べることによって変化する姿を制御できる可能性があると言っていいだろう。


b.記憶の共有


ノウスがノウマを食べた時に起こった人格の共有だ。

鬼同士であればこれが起こる可能性が高いというのが現状。

そしてそれが起こるのであれば、姿や声、また記憶をもとに話を上手く合わせるといったことも出来うるだろう。




そして、五摂家の家族であれば邪血を受け継いでいる可能性が高い。

ノーマンによる回想では当主以外も邪血の鬼を食べているし、後継者などの視点から、身内に血を与えるのは妥当だろう。



であれば、ギーランの配下が五摂家を食べたことによって、姿を似せることが可能になったという説も十分あるといえる。

もちろん、頑張って扮装したというのも否定要素はないが、そことの比較は現状難しい。



以下に結論をまとめた。



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結論


ギーランの配下が五摂家の家族の姿を騙ったことについて。

仮面はともかく、姿や声などはすぐに真似できるものではないし、いろいろ無理があるように見えた。

が、もし鬼が鬼を食べることによって姿を似せることができるなら、十分ありうるかもしれない。

そういった経緯で、鬼が鬼を食べることについて考えてみた。


ギーラン卿たちは農園職員の人肉を食べている可能性が高い。

それはその場しのぎの食料で、彼らの姿が元に戻る、劇的に変化するということは起きていない。

つまり、ただ鬼を食べるだけで大きな変化は起こりづらい。


しかし、プポ卿を食べたギーラン卿は、すぐさまかつての姿へと戻っている。ここがとても疑問だった。

この差異を考えると、1つは邪血であること。

邪血という「人間を食べなくても、人間の形質を得て、維持できる」という体質を考えると、それを食べることで大きな変化が起こるのは妥当。


とはいえ、ギーランは髪などが全盛期のような姿へと戻っている。

特に髪型は顕著に変化していて、女性のように伸びるというのは「人の形質を得たから」ということだけでは説明しづらい。

すなわち、ギーラン自身がかつての姿を再現しようとし、それが実現したと見ることができる。

なので、邪血の鬼を食べることで、ある程度姿やその変化を制御できるというのが有力。


では、ギーランの配下はどうか?

邪血を食べれば姿の変化を制御できるという仮説と、ノウス・ノウマの共食いによる記憶の共有。

これらがあれば、五摂家の家族の姿や声を再現し、彼らと話を合わせるということも可能だろう。


なので、邪血を食べると姿の変化を制御できるようになるというのが今回の結論。

そこから、ギーランの配下が家族を食べて姿を似せたというのも、十分有力だろう。



おわりに


本日も配信をした。

ノーマンの今後についてなど話したので是非見て欲しい。

146話伏線・考察まとめ配信ログ(2019年8月19日放送)








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