ムジカは何故、どのようにして生まれたのか?邪血の少女の起源を考察

約束のネバーランド 15巻 より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか




150話も相変わらず戦闘がメインで、新たな謎は生まれなかった。

なのでこれまでの伏線を紐解く考察をしていく。


今回考えるのは、ムジカについて。

改めて、邪血は何故生まれたのか? あるいは、誰が、どのようにして作り出したのか?ということが大きな謎。

これが見えてくれば、ムジカの正体や、彼女やソンジュの望みが見えてくるため、今回はムジカの生まれについて、改めて考えていく。



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ヒントになりそうな情報


まずは、現在明らかな情報からヒントになりそうな情報をまとめていく。

重要そうなのは以下の点。


1.ムジカは邪血の少女。人間を食べたことも、見たこともない

2.邪血の初出は700年前

3.ムジカはソンジュとともに原初信仰を信仰し、旅している

4.ソンジュの目的は、再び人間を食べること



それぞれ簡単に見ていく。




1.ムジカは邪血の少女。人間を食べたことも、見たこともない




約束のネバーランド 15巻 より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか



ムジカは人型でありながら、人を食べたことがない特殊な鬼。

本来鬼は、食べた生物の姿となり、食べ続けなければ退化していく。

それに対してムジカは、人を見たことも、食べたことがないにも関わらず、人の姿を維持し続けている。



更に、彼女の血を一滴でも飲めば、同じ体質が飲んだ鬼にも宿る。



約束のネバーランド 15巻 より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか



これによって、邪血の鬼は数を増やしていった。

しかし、その存在を恐れた王族と五摂家によって、ムジカとソンジュ以外は殺され、食べられている。

そのため、150話現在生き残っていると判明している邪血は、ムジカとソンジュ、レグラヴァリマとイヴェルクのみ。



2.邪血の初出は700年前




約束のネバーランド 15巻 より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか



邪血の少女が初めて記録されたのは、700年前のこと。

ムジカたちが飢えて滅びかけの村を救ったことが記録されている。


それより前から生きているかは不透明。

ムジカは「我々はここ1000年で無秩序な姿になってしまった」と言っているが、生きていたとは限らないからだ。

1000年前のことを、ソンジュなどから伝え聞いたなどの可能性が捨てきれない。



3.ムジカはソンジュとともに原初信仰を信仰し、旅している




約束のネバーランド 6巻 より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか



そして、ムジカはソンジュとともに旅をしている。

農園から逃げ出したエマたちを保護し、鬼の世界で生きる術を伝えた。


そして彼らは、原初信仰という宗教を信仰している。



約束のネバーランド 6巻 より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか



原初信仰には、「神が作った命を狩りという形で食べなければならない」という教義がある。

鬼や人が作り出し、狩らずに食べる農園という制度とは真逆の宗教。

実際、エマやレイという最上物の人間がいるにも関わらず、ムジカとソンジュは食べる素振りすら見せなかった。

そのため、原初信仰を固く信仰していることが分かる。



4.ソンジュの目的は、再び人間を食べること


ムジカは人間を食べたことがないが、ソンジュはそうではない。

「もう一度食いてぇなぁ 腹一杯人間をよ」という発言から、人間を食べたことがあることと、まだ欲求自体があることが分かっている。


エマたちを救い出したのも、再び人間を食べるため。

鬼の世界で人間が反映すれば、原初信仰を守って人間を食べられる可能性があるからだ。




このあたりをふまえて、ムジカが何故、どのようにして生まれたのか?

あるいは作り出されたのだとすると、誰がどのように作ったのか?ということを考えていく。



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ムジカは何故、どのようにして生まれたのか?


いよいよ本題。ムジカはどのようにして生まれたのか?ということを考える。

考えるにあたって、パターンは2つ。

普通の生物同様、「偶然生まれた」か、「何者かによって作り出された」かだ。

それぞれのパターンについて考えていく。


1.偶然生まれた可能性


大前提、鬼のような特殊な生物が生まれている時点で、否定はできない。


しかし、鬼の中でもかなり特異な体質なのは間違いないのだ。

鬼の原則から外れ、他の鬼も同じ体質にしてしまう。

しかも、最初から人型で知能も持っている。この個体は鬼の進化や成長の過程を完全にすっ飛ばしていて、あまりに出来すぎている。

そのため、何らかの理由はあると考えられる。


偶然生まれた理由として考えられるのは、「鬼の進化した生物である」という可能性。

知能を持った生物にまで上り詰めた鬼という生物の、新世代として生まれたのではないか、という説だ。

ムジカ以降には邪血の発生が確認されていないが、ムジカたちが襲われたことを知って隠れていると言えなくはない。



現状大きな矛盾はない。

しかし、明確に「そうだ」と言える理由もないため、現状微妙だろう。




2.何者かによって作り出された可能性


次に、鬼や人間によって生み出された可能性。

これはいろいろパターンがあるため、それぞれ検討していく。


a.人間と鬼のハーフ

まず1つは、人間と鬼のハーフであるという可能性。

人間の血を引いているからこそ、その形質を強く持っていると言える。

少なくとも、邪血の効果について一定の説得力があるだろう。


ただし、問題がいくつかある。

1つは、そもそも人間と鬼で子供を産めるのかという疑問。

形質こそ引き継ぐが、別の生物であることは間違いない。そうなると、子供を作れる可能性は低いだろう。


そして、子供を作ることが可能であったとしても実際に人間と鬼が結ばれるか?ということ。

ムジカが生まれたのが700年前だとすると、その時点で既に人間は農園で管理されている。

では、約束が結ばれる以前は? 基本的に、戦いでそれどころではないだろう。

鬼は人間を見れば食べるだろうし、人間は鬼を恐れ、戦うか逃げるというのが妥当な選択だ。


最後に、ムジカが「人間を見たことがない」ということ。

もし親に人間がいるのなら、彼女は人間を見たことがある可能性が高いだろう。

もちろん生まれる前に死んだ可能性などはある。

しかし、ムジカは人間について、こう言っている。

「”敵”でも”食料”でもない」と。つまり、彼女にとって人間はそういう認識でしかなかった。

であれば、人間が彼女の親だった、というのは考えづらいかなと。


b.人間が作り出した

鬼が人間を食べなくて済むようになれば、人間を食べないはずだ、という理屈で邪血を作った可能性。

これはかなり可能性が低い。


というのも、2047年の時点のラムダの実験でも発作が起きる人体実験しかできていない。

同じ人間でこれならば、鬼の体質をいじることは不可能だろう。


更に言うと、そもそも作り出す理由がない。

人間を食べなくてもよくなる→人間を食べなくなるはずだというのは一面的にはそうだが、実際そうはならないだろう。

嗜好品として食べる可能性はあるわけだし、何なら「食べないと退化する」という弱点を解消してしまっている。


そのため、このパターンはほぼ完全に否定されるだろう。


c.鬼が作り出した

最後に、鬼によって作られた存在であるという可能性だ。

人間を食べなくても知能を維持できるというのは、鬼にとって都合がいい。

やはり最も作る動機のある存在だろう。


しかし、技術的に作られた存在かというと、そうではないだろう。

何故なら、最も邪血を求め、作れる可能性が高いのは王族や五摂家。

しかし、彼らはギーランが情報を掴むまで、邪血の存在を知らなかった。

つまり、彼らが作り出したものではないと言える。

では、一般的な鬼に邪血を作る技術はあるだろうか? いや、ない。

農園によって食料は制限されているため、知能も発達していない。基本的に無理だろう。


技術的に作られた存在ではないとすると、一体どうやって作られたのか?

可能性があるのは、「約束」によるものだろう。




週刊少年ジャンプ 2019年33号
約束のネバーランド 第142話 1000年前の”約束”② より引用
(C)白井カイウ/出水ぽす



時空を操る、世界を2つに分けるといった超常的な現象を可能とすることから、ムジカを生み出すことも十分できるだろう。


では、誰が鬼のボスと約束したのか?

王族・五摂家を除くほぼ全ての鬼が、これを望む可能性はある。

しかし、中でも強い動機があり、現状にも合うのはソンジュだと考えている。

そう考えている理由をいくつか見ていく。


まず1つ目の理由は、ソンジュは原初信仰であること。

人を食べる欲求がありながら、エマを前にしても食べないところから、強い信仰心が伺える。

しかし、人と鬼はお互いに狩らないという約束の上で、原初信仰は成立しない。

人間を食べられなくなり、知能を失ってしまうからだ。

そうした理由からも、彼は約束を「忌々しい」と言い捨てている。

であれば、まず自らが生き延び、信仰を守るために邪血を生み出すということは考えられる。


そしてもう1つは、ムジカという存在を生み出し、邪血を伝染する体質にしたこと

どういうことか? 説明していこう。

普通の鬼が願うならば、「自分や特定の誰かを、人が食べなくてもよくする」というのが自然。

少なくとも、わざわざムジカを生み出す必要はない。



しかし、ソンジュならば? 彼は、約束によって信仰が歪んだことを嘆いている。

であれば、「原初信仰を復興する」ことを考えるのが自然だろう。

その場合、邪血の「他の鬼に伝染する」という性質はかなり役に立つ。

飢えた鬼を助け、農園の人を食べなくてもいいようにする。そうすれば、貴族への反抗心を持った鬼を原初信仰に引き込むことができるだろう。最終的に、革命を起こすことも見えてくる。

700年前、実際に飢えた村を救助しているわけで、これはその一環だった可能性があるだろう。

そして、ムジカという存在がいれば、彼女を救世主のように仕立て上げられる。


しかし、現在は原初信仰は影も形もない。

ソンジュ自身も、「約束は人間にしか破れない」と言っている。このあたりの矛盾はどうなるのか?

これは単純に、王家に殺され数が減ったこと、狙われるようになってしまったこと、統治が進み、革命を起こしづらくなったことなどが理由だろう。


なので、「ソンジュはムジカと邪血によって原初信仰の復興を狙ったが、失敗に終わった」という形だろうか。

現状、それなりにいろいろなことに説明がつくため、有力な説だと考えている。


以下に結論をまとめた。




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結論


ムジカと邪血が、一体どうやって生まれたのか?ということについて考えた。


結論としては、偶然というパターンは捨てきれない。

一方で、ソンジュが鬼のボスとの約束で作り出したというのも有力。


偶然生まれた、進化の結果である可能性はもちろんある。

しかし、あまりに”出来すぎた”存在であるため、何かしらの理由がある方が自然だろう。


とはいえ、作られた存在である可能性もそうそうない。

人間と鬼のハーフという説は、そもそも別の生物間で子供が生まれるかというと微妙だし、生まれるにしろ、人間と鬼が子供を作る理由もない。

技術的に作るには、700年前の人間や鬼にそこまでの技術水準はないだろう。


じゃあもう、超常的な力で作られたというのが本線だろう。

鬼のボスとの約束であれば、十分可能であると考えられる。


そして、ムジカと邪血を作る理由が現状最もあるのがソンジュだ。

他の鬼なら「自分や他の鬼が、人間を食べなくても大丈夫なようにする」という願いが自然。

しかし、ムジカという少女を作り、伝染する体質とした。

これは、ソンジュが原初信仰を守り、再び広めるためにこうした願いにしたのではないかと。

この体質が伝染するならば、農園に反感を持つ餓死寸前の鬼を原初信仰に引き込める。

ムジカという少女を救世主にすれば、より引き込みやすいため、彼女を作る理由たりえるだろう。



おわりに


本日も配信をした。


150話伏線・考察まとめ配信ログ(2019年9月14日放送)


今週考えたことを話したので、ぜひ見て欲しい。

(3つのルールとか、ムジカと蛇の関係とか)







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