週刊少年ジャンプ 2020年19号
約束のネバーランド 第174話 新しい世界① より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか
本日は管理人の体調が優れないため、申し訳ないが簡易版。
ツイッターにさっと出した案を基本として、174話の考察とその解説や、時間が経って考えが変わった、気づいたことなどを補足していく。
(もしかしたら、普段の考察や配信ログよりも読みやすいかもしれない。それもどうかと思うが)
3つのルールについて
【1000年間ご苦労様】
— つばさ (@TsubasaNever) April 5, 2020
うーん、随分話が早い。
エマの約束は”上書き”に値するから駄目じゃないかと思っていたけど、別に執着がないからよ許可したという話なのかね。#約束のネバーランド #約ネバ #WJ19 #約ネバ考察部屋
だとすると、3つのルールは厳密なものじゃなくて、鬼側が観察に基づいて制定したルール、くらいのものなのかも。#約束のネバーランド #約ネバ #WJ19 #約ネバ考察部屋
— つばさ (@TsubasaNever) April 5, 2020
補足。3つのルールは以下の通り。
1.あのお方との約束は上書きできない
2.あのお方との約束は破ることができない
3.”ごほうび”は絶対に断ってはいけない
これを考えると、エマの結んだ約束は、1000年前の約束を破り、上書きしたことになる。
どういうことか。
「世界を2つに分けてほしい」だけでは、「約束」とは言わない。一方的なお願いである。
「世界を2つに分ける代わりに、ごほうび(調停役、および最上物の食用児)を支払う」という形で初めて「約束」になる。
となると、エマの結んだ「全食用児を人間の世界へ移動し、それを最後に2つの世界の行き来を不可能にする」という約束は、この全てに抵触しうる。
「調停役が成立しなくなる(行き来が不可能なため)」し、「食用児の献上も不可能」になる。
つまり、エマの約束は1000年前の約束を実質的に上書きする上、ごほうびも支払えないものとなってしまう。
3つのルールをガン無視した願いと言っていいだろう。
だけど、エマの願いにあのお方は「いいよ」と即答した。
個人的に、ずっとそこに違和感を抱いていた。3つのルールはどうした、と。
ところが今回はあのお方は「思ったより長く楽しめた」とピーターに声をかけた。
週刊少年ジャンプ 2020年19号
約束のネバーランド 第174話 新しい世界① より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか
すなわち、
あのお方にとっての約束やごほうびは、もともと「ちょっと楽しめればよかった」(楽しむ、の定義については後ほど)、くらいのものであったのではないか、という話。
3つのルールは絶対に守らなければならない、というものではなく、あのお方の匙加減であった。
けれど、鬼としては「あのお方の気分次第」とは分からないからこそ、3つのルールというものを定め、「それを守っておけばひどいことにはならないよね」というふうに広めたのではないか、と考えた。
何がいいたいかというと、
「3つのルールってザルのように見えたけど、あのお方が決めたわけじゃないなら、エマの約束に即答したのは納得はいくよね」ということである。
実際どうかは、まだちょっと検討が足りないところではある。
あのお方の目的
ちらっと登場した”あのお方”。一言だけでもけっこう情報・疑問が増えたので、それについてもうちょっと。
1.調停役は”ごほうび”になっていたのか?
「楽しめた」についての疑問。
— つばさ (@TsubasaNever) April 6, 2020
もう戦いに関わりたくない、というユリウスに対して、「調停役を命じる」。これはあのお方の言う所の「大切なもの」を奪ってる。楽しめるだろう。#約束のネバーランド #WJ19 #約ネバ考察部屋
でも「思ったより長く楽しめた」ってのはどういうアレなんでしょうね。しばらくは美談として役割を継承されてきたわけで、あのお方はどこを「楽しんでいた」のか。
— つばさ (@TsubasaNever) April 6, 2020
大切なものを奪う、という嫌がらせの楽しさはジェイムズの代までない気がするんだけど。#約束のネバーランド #WJ19 #約ネバ考察部屋
初代~次の世代くらいまでは嫌がらせできると踏んでごほうびを突きつけた。
— つばさ (@TsubasaNever) April 6, 2020
が、真実を知ったジェイムズが思いの外苦しんでもがいたから、「”思ったより長く”楽しめた」ってことなのかなあ。#約束のネバーランド #WJ19 #約ネバ考察部屋
調停役って、あのお方にとってどんな「楽しみ」になっていたのか?ということについて。
あのお方の行動原理につながりそうなところなので、ちょっと考えてみたい。
初代ユリウス・ラートリーに関しては描かれたとおり。
彼は鬼との戦いの日々に苦しみ、和平の道を選んだ。
そんな彼から奪う”大切なもの”――ごほうびとして、あのお方は「人間と鬼の調停役」を欲した。
これはつまり、「戦いから逃れたかったのに、何故かずっと付き合うことになったし、味方の犠牲をずっと見届ける必要が出た」ということ。
これは間違いなく、ユリウスにとって大切な、得たかった”安らぎ”を奪っただろう。
しかし、その後はどうだろう。
173話のピーターのモノローグによると、ラートリー家の調停役としての役割は、美談として語られてきた。
つまり、少なくともジェイムズまでの調停役のほとんどは、苦しむことなく調停役を担ってきたことになる。
しかし今回あのお方は、「思ったより長く楽しめた」と語っている。
彼は一体どこを楽しんだのか?という疑問である。
a.本来は、初代の絶望さえ見れればよかった
まず、初代ユリウス・ラートリーの絶望さえ見れればよかった、というパターン。
それで満足するはずだったけれど、ジェイムズが真実を知って苦しんだし、ピーターもそれに対抗した。
その様子が楽しめたからこそ、あのお方は「”思ったよりも長く”楽しめた」と発言したのではないかと。
b.農園というシステムを楽しんだパターン
人が人を養殖し、食料として提供する。
あるいは、ラートリーが調停役として五摂家と癒着するという歪さなどを楽しんだパターン。
これはこれで、無いとは言えない。
今のところ考えられるのはこの2パターン。
思ったより、という発言に説明が付きやすいので、aのパターンが有力そうだと考えている。
2.エマの”ごほうび”について
【思ったより長く楽しめた】
— つばさ (@TsubasaNever) April 5, 2020
で、それに関連して。あのお方の目的は「楽しむこと」が大きいようだ。
となると、エマに課した”ごほうび”もそういうものになるだろう。#約束のネバーランド #約ネバ #WJ19 #約ネバ考察部屋
「楽しめる」+「そいつが大切に思っているものを奪う」
— つばさ (@TsubasaNever) April 5, 2020
というのがごほうびの条件のようだ。
大切なものを奪われてるのを見るのが楽しい、ということかも。
……まー、ぶっちゃけあんま進展ない。あのお方の主観次第。#約束のネバーランド #約ネバ #WJ19 #約ネバ考察部屋
ラートリーに対して、「楽しめた」と発言したことから、あのお方は楽しむことが目的である可能性が高い事がわかった。
つまり、最上物の献上などの物理的・即物的なメリットよりも、奪われたもののリアクションを見ることなどが大事であるかもしれないな、と。
その上で、これまでで分かっている”ごほうび”の条件として、
・約束の内容自体は叶える
・その人・鬼が、大切に思っているものを奪う
・「きみの――」という要求。エマの持つ何か
というものがある。
このへんをふまえて、エマの”ごほうび”について考えてみる。
a.エマの寿命
エマは仲間と別れ、仲間も悲しむ。
両者のリアクションは十分楽しめるだろうし、約束自体は果たされる。
それなりに有力だ。
ただし、今回の発言より、「長く楽しむ」ことも重要である可能性が否めない。
その点だけは現状、ちょっと微妙だ。死んだら終わりだから。
b.エマの身体を鬼にする
こうなれば、人間の世界へ行っても迫害を受けるし、仲間も側にはいづらいだろう。
そうなればエマにとって大切なものを失うし、鬼として人を食べなければいけない、という葛藤も楽しむことができる。
鬼となれば寿命は長くなるし、「長く」楽しめる。
現状、どっちもありえないことはないかなと。絞り込みも難しそうだが。
王都からの伝令は何だったのか?
【伝令】
— つばさ (@TsubasaNever) April 5, 2020
普通に考えれば、女王の死→レウウィス生存+邪血の真実を伝えるもの。
逃げようとする食用児に飼育監が「待って」って言ってるあたり、状況が好転したってことだろうし。
他なんかあるかなあ。#約束のネバーランド #約ネバ #WJ19 #約ネバ考察部屋
ま、仮にそれを伝える伝令だったとして。王兵が止まるかっていうと微妙なとこ。
— つばさ (@TsubasaNever) April 5, 2020
食用児側の工作の可能性があるし、とりあえず攻めては来ると思うんですけど、どうすんのかね。#約束のネバーランド #約ネバ #WJ19 #約ネバ考察部屋
シスターの報告の仕方から見ると、食用児にとってポジティブな伝令である可能性が高い。
また、状況的に見てもレウウィスによって権力体制や邪血・農園への認識が変わったことくらいしかないだろう。
あそこから更に状況が覆る要素は、観測できる範囲だと存在しないからだ。
とはいえ、伝令を今にも襲いくる王兵が聞き入れるかというと微妙。
罠の可能性だってあるわけだから、ひとまず食用児を倒してから帰って真実を確かめる……という行動も考えられるだろう。
いつも考察を楽しく読ませていただいています。
【あの方について】
もしかしたら、あの方(鬼語発音不明様)は
『周りの状況・そこで湧き出る感情などを傍観しているのが好き』なのかもしれない。
例えるならば、
あの方(鬼語発音不明様)→視聴者
世界→画面の向うのテレビ
見て、楽しんで
「約束」により、自身の力でどう周りの状況・環境か変わるのか
それが行動の源なのかもしれない。
なので、あの方(鬼語発音不明様)が「遊ぼう」と言ったのは、
①7つの壁に来られる者がいなくなり、自身に会いに来られる者がいなくなった(少なくとも「約束を結ぶまでにはいたらない」)
②何百年も変わらない世界を見続けるのに飽きた
この2点かと。
死んだピーターに対し「思ったより長く楽しめた」のは、
ここまで約束が続くと思っていなかった+ラートリー家の最後が見られたから満足。
3つのルールとしては、
あの方(鬼語発音不明様)が決めた・伝えたものでなく
●鬼が以前に結んだ約束を、7つの壁に来た新参者に、簡単に変えられたくなかったと言う裏事情(=上書きはできない・破ってはいけない)
●「ごほうびを拒否してはいけない」は、あの方(鬼語発音不明様)の気分を損ねてはいけない、という意味で
何故かと言うと
7つの壁の入り方が、
→来訪者の頭の中をクリアにする
→7つの壁が本来の6面体に戻る
→ブラックホール?に入ってあの方(鬼語発音不明様)と対面
と言うものなので、
あの方(鬼語発音不明様)が気分を損ねたりしたら、
あの方の感情と来訪者の感情が合わず、入り方が分からなくなり
入り方を失う、のを避けるためかなと。
ルールと言うには違反した時の罰則などの伝えられてなさそうですし、
一度あの方(鬼語発音不明様)と約束をした者が、今後も自分の利になるよう都合よく伝えたのではないかと思います。
来週の展開も楽しみにしてます。
こんにちは。
再来週のジャンプ発売伸びるらしいですね。早くコロナが落ち着きますように…願いながらゆっくり考察して待ちたいです(-∀-)
3つのルールが鬼側が作ったものというのは成る程!と思いました。本当はないものを勝手に作り上げた、ありそうです。ルールがあったとしてもごほうび位だったのかもしれません。それさえも元々はお供え物位の感覚だったとか、断ち物願掛けみたいに願事成就の本気度を示すものだったとか。
それと、フィルは無事生きてるようで何よりです。そろそろ出番ですかね。
・ピーターの死は、結果的にこれまでの細々した約束違反への罰になったのか?ジェイムズも違反に相当する事をしているし、イヴェルグもノーマンをあのお方に渡さなかった(実際には女王が)違反があるので、可能性はありそう。勿論、みんな偶々死んだだけかもしれませんが。
・「千年間ご苦労様」というセリフから、ラートリー家の役目はピーターの死で終了した様に感じますよね。だとすると一族の人間がもういない事になります。叔父はラートリーの血筋ではなく、個人的に期待してたジェイムズ生存説もなくなる事に…。つまりこの場合、当事者がいなくなったら約束が終了というパターンですね(鬼か人間どちらか片方だけ死滅したらどうなるかは謎)
しかしご指摘通りルールというものが本当はないのだとしたら、エマの約束によって前の約束が継続不可能になるから、今までご苦労様なのかもしれません。だとしたら、ピーターが死んでなかったらあのお方はどんな行動にでていたのでしょう…。
・「思ったより長く楽しめた」については、もはや本人達の意思や感情に関係なく、ごほうびの運命に囚われる姿があのお方にとってご馳走だったのかなと思いました。ご指摘通り、純粋に相手の悔しい感情だけを楽しむなら千年もの間同等に楽しむのは難しい気がします。ただ苦しむ姿や感情がほしかったのなら、それまでのユリウス見ただけでも満たせそう(笑)なので、どちらかと言うと縛り付けたかったような気がします。
・あのお方がピーターの魂?を回収する時、頭から抜いていたのが気になりました。魂て胸あたりから出てきそうなイメージがあるので…。深読みしてみると、やはり脳が関係しているのかもしれません。まさか、あのお方が魂を抜く事でトドメを刺したなんてことも…?
そもそも抜いていたのは魂じゃなくて記憶とかかもしれませんが。
あと、あの真っ暗な背景が夜の方の世界に見えました。昼と夜はやはり生と死を司る世界なんでしょうかね。
・伝令は十中八九食用児にとっての吉報でしょうね。邪血の事と新王の宣言あたりが濃厚な気がします。で、いい方に考えれば、王兵は攻撃のためでなく王都からの指示で橋に向かっているのではないでしょうか。だとしたらピーターを捕まえようとしているのかもしれません。または、ムジカにエマがGFにいると聞いたレウウィスが都に呼ぼうとお迎えのために兵を向かわせてる可能性もあると思いました。エマの事かなり気に入ってたので(笑)個人的にムジカともう一度会って欲しい気持ちもあります。
ところでシスロ達って早く手当てした方がいいんじゃ…(゚ω゚;)大分出血してますよね。
>ちばゆきさん、くどうさん
いつもコメントありがとうございます。
◆◆見て楽しむ◆◆
現状だと、それがもっともあのお方の欲求としては自然そうですよね。
◆◆3つのルール◆◆
鬼の都合で決めた、というのはやっぱりそれなりにしっくりくるところ。
ただ、あのお方と来訪者の感情が合わないと入れない、というのはよくわからなかったです。
あのお方と感情を合わせるなんて話はなかったような。
潜在意識をコントロールできるかどうか、それによって時空に干渉できると気付き、信じられるかどうか、ってところが重要なので、
感情をコントロールするためにルールを制定した、ってことではないと思います。
◆◆罰則◆◆
死が罰則になってるかというと、別になってないかと思いますね。
ピーターに至っては自害ですし。望んで死んでるので、そこはあんま関係ない気がします。
◆◆頭◆◆
頭を指差してなんかしてますね。
魂を抜いてるのかどうか、というところは正直まだなんとも。
はっきりと描かれてるわけではないので、まだそうだとは言い切れないですね。
◆◆シスロたち◆◆
シスロたちが王都から戻ってからは、しばらく経ってるような。
農園襲撃3日前に外で会議してましたから、そのへんで手当はしてるんじゃないですかね。