「ごほうびはなにもいらない」は本当か?エマの嘘である可能性や、本当のごほうびを考察

週刊少年ジャンプ 2020年25号
約束のネバーランド 第178話 人間の世界へ より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか




178話にて、エマの口から約束のための”ごほうび”が明かされた。

彼女いわく、あのお方に要求されたのは「きみのかぞく」



週刊少年ジャンプ 2020年25号
約束のネバーランド 第178話 人間の世界へ より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか


しかし、約束を叶える必要がある以上、あのお方はそれを要求することは出来ない。

そこで、あのお方は「とくべつにごほうびはなにもいらない」と言ったという。


週刊少年ジャンプ 2020年25号
約束のネバーランド 第178話 人間の世界へ より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか





作中でも指摘されているように、得られる成果に対し、圧倒的にリスクが低い。簡単に言えば、都合が良すぎる。

そして、エマはここで嘘を付く可能性がある。

みんなには人間の世界へ行ってほしいが、自らが犠牲になる”ごほうび”をそのまま伝えてしまうと、食用児がそれを拒否するからだ。

現に、みんなエマが犠牲になる可能性を考え、彼女を止めて真実を言うように説得しようとした。


結果としては、エマの言い分を信じ、約束を履行することとなった。

が、本当のところはどうなのか、まだ明らかになっていない。

なので、本当に”ごほうび”は何も要求されていないのか?

そして、もしエマが嘘をついているとするなら、本当の”ごほうび”は一体何なのか?ということを考えていく。


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ヒントになりそうな情報


まずは、今分かっている情報から、ヒントになりそうなものをまとめていく。

重要そうな要素は以下の通り。


1.あのお方はごほうびと引き換えに願いを叶える

2.ごほうびは、願った者にとって大切なものを要求する

3.エマが言うには、ごほうびは「なにもいらない」

4.食用児は1000年間奪われ続けてきた。その過程であのお方もいろいろと楽しんだ

5.また、人間の世界での未来は明るくないからナシであることも検討されている



それぞれ簡単に解説していく。


1.あのお方はごほうびと引き換えに願いを叶える


全ての鬼の頂点たる、あのお方。

彼は七つの壁を超えた先、昼と夜に存在している。

そこを訪れた者の願いを”約束”という形で叶えている。

1000年前には、イヴェルクとユリウス・ラートリーの「世界を2つに分ける」という願いすら聞き届けている。


しかし、約束には対価がいる。

何かを願った者は、あのお方が要求する”ごほうび”を彼に支払うことになる。

原則、このごほうびを断ることはできないとされている。


2.ごほうびは、願った者にとって大切なものを要求する


そして、そのごほうびは願った者が大切にしているものを要求している。

例えば、1000年前の約束。

世界を2つに分け、イヴェルクは農園でいい肉を独占しようとしていた。

ユリウス・ラートリーは、戦いや鬼から解放されることを望んだ。


彼らに対し、あのお方はそれぞれが大切にしているものを”ごほうび”として要求している。

イヴェルクに対しては、毎年一番いい肉を献上するように要求。

そして、ユリウス・ラートリーには、ラートリー家は調停役として、ずっと鬼に関わることになってしまう。


それはエマに関しても例外ではなく、「きみの――」と、エマの持つ何かが要求されているはずだった。


3.エマが言うには、ごほうびは「なにもいらない」



週刊少年ジャンプ 2020年25号
約束のネバーランド 第178話 人間の世界へ より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか



「きみのかぞくをちょうだい」というのが、あのお方のエマへの要求だった。

しかしこれは、約束に関わる所なので干渉できない。

あくまでエマの「全食用児を人間の世界へ移動させ、それを最後に世界の行き来を不可能にする」という約束を叶えた上で、

ごほうびを要求する、というのが条件となっているからだ。


その矛盾に対し、あのお方は「とくべつにごほうびはなにもいらない」と宣言した。



週刊少年ジャンプ 2020年25号
約束のネバーランド 第178話 人間の世界へ より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか



この理由についてはいくつか記述されているのでまとめていく。


4.食用児は1000年間奪われ続けてきた。その過程であのお方もいろいろと楽しんだ



週刊少年ジャンプ 2020年25号
約束のネバーランド 第178話 人間の世界へ より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか



まず、エマが語ったあのお方の言い分は2つ。

1つは、食用児は1000年間、ずっと奪われ続けてきた。それが対価であるということ。

そしてもう1つは、食用児たちには色々と楽しませてもらったからそれでいい、とのこと。


5.また、人間の世界での未来は明るくないからナシであることも検討されている



週刊少年ジャンプ 2020年25号
約束のネバーランド 第178話 人間の世界へ より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか



そしてもう1つ理由として考えられているのは、人間の世界が厳しい場所であるから、という説。

つまり、人間の世界へ行ったからと言って、食用児たちが解放されるとは限らない。

だから、その先でいろんなものを失うから、それを加味してごほうびはなしなのではないか、と。


これはエマが言った予想であり、あのお方が言ったわけではない。

すなわち、少なくとも予測の範疇を出ない話。

エマがその場を誤魔化すために言っただけという可能性も考えられるため、検討が必要だ。


さて、このあたりをふまえてエマが要求された”ごほうび”について考えていく。

嘘も本当も、正直どっちもありうるというのがこの段階での印象。

その上で、あのお方は「なにもいらない」と彼女に宣言するのかどうか?というのを、これまでのあのお方の言動から検討する。



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「ごほうびはなにもいらない」は本当か?エマの嘘である可能性を考察


では、まず「ごほうびはなにもいらない」という発言の真偽について。

確認するべきは、”あのお方の目的”と、”なにもいらないと言った理由”の2点。

これらについて一つずつ確認して、エマに対していらない、と言うかどうかを考えていこうと思う。


あのお方の目的――大切なものを奪い、反応、感情を楽しむ


まず、現状あのお方の目的として最も妥当なのが、

「大切なものを奪うことによって、その者の負の感情やイレギュラーな行動を観測、楽しむ」というもの。

これは、ピーターへの「おもったよりながくたのしめたよ」という言葉が鍵となる。



週刊少年ジャンプ 2020年19号
約束のネバーランド 第174話 新しい世界① より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか



まず、”楽しむ”ことが”ごほうび”の目的であったことがここから分かる。

更に、彼としては、本来の想定ではそこまで楽しめるはずではなかったが、楽しむことができたという意味も、「おもったよりながく」ということから含まれているだろう。

ユリウス以外のラートリー当主は、人間の世界で英雄として扱われていた。つまり、すぐに”ごほうび”で楽しめなくなる。

が、ピーターに対しては思ったより長く楽しめた、と語っている。

つまり、真実を知り抵抗しようとしたジェイムズや、彼を止めようとしたピーターの感情やイレギュラーな挙動を見て楽しんだと考えられる。


要するに、あのお方の目的は楽しむこと。これはほぼ間違いない。

では、何を?ごほうびをもらった者のマイナスの感情、あるいはイレギュラーな行動と判断できそうだ。


次に、その目的がある上で、「なにもいらない」などと言うのか?

理由として挙げられたものを見て、あのお方の目的に沿うものなのか、という視点で考えてみよう。


理由1:食用児は1000年で奪われ続けてきた


食用児は1000年間命を奪われてきた。

その瞬間の絶望は激しいものだろうし、それを見送る飼育監の精神的苦痛は大きいと考えられる。


1000年という期間が彼にとって長いのか短いのかは不明。

だが、ピーターにおもったよりながくたのしめた、と語っているところから、それなりに長い期間だろう。

ラートリーのごほうびによる苦痛はユリウスとジェイムズ、ピーターでざっくり3代のはず。それで”長く楽しめた”なら1000年は言うまでもない。

”長く楽しめた”というのが、農園社会のありようなども含めて語っていたのだとすると、やはり長く楽しめたということになる。

そのため、1000年間の苦痛は彼にとって満足のいくものと見ることが出来うるだろう。

(ただ、後者の場合生まれた苦痛はユリウスたちの約束・ごほうびによるものなため、別に請求できそうな気もするが)


理由2:いろいろと楽しませてもらった


1と重複するところもあるだろうが、こちらはより広義。

推察するに、エマたちの脱走、GPや王都への反逆(約束締結時は王都襲撃計画は遂行前だが)、そして昼と夜への到達などが考えられる。

マイナスの感情だけでなく、イレギュラーな行動も多く含まれるため、ここは充分満たしていそうだ。


理由3:これから大変だから


人間世界へ行っても、生活基盤もなく、発作の治療などもある。

それらを考えると、マイナスの感情が食用児から生まれるだろう。

しかし、これに関してはエマが言っているだけであり、妥当かどうかは難しい。


それに、マイナスの感情が生まれるのはそうだが、それはあのお方にとって、約束を履行しなくても観測できるものだ。

とはいえ、ここで”イレギュラーな行動”というのがポイントになるかなと。

エマたちが人間の世界へ行くこと自体が、大きな変化を起こす。

その上、何が起こるか分からない(更に勝算が低い)ことを考えると、実のところ約束を履行するだけで、あのお方は美味しい思いができるのではないか、と考えている。



ただ、その上であのお方の目的や望みに関しては、断言できるものでもない。

やはりエマの嘘で、本当は何かを要求している可能性もあるため、一応そこも考えてみる。



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もし嘘ならば、エマの要求された本当の”ごほうび”は何?


さて、「なにもいらない」というのはけっこう真実に近いと考えたわけだが、結局確定はできない。

なので念の為、嘘だった場合のことを考えてみる。

その場合、

・エマを含む全食用児は人間の世界へ行き、行き来が不可能になる(=約束は履行される)
・エマは家族を幸せにしたい(=負い目を作るような嘘はつきづらい)
・エマの大切なもの(=家族に準ずるもの)が奪われる


このあたりが満たした”ごほうび”を要求された可能性が高い。

これらを全てを満たした条件として現状最も有力そうだと考えているのが、「家族からエマの記憶を奪う」ことだ。


エマも人間の世界へ行く。

家族はエマを忘れるため、嘘をつかれたことも、家族を失った悲しみも味わわず、幸せになる。

……そして、エマは大切な家族を失ってしまう。

全てを綺麗に満たしているため、エマの発言が嘘だとすると、彼女に関する記憶が消えるというのが有力だろう。


以上を踏まえて結論をまとめた。



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結論


あのお方の「ごほうびはなにもいらない」という発言の真偽について考えてみた。


まず、あのお方はごほうびによって発生するマイナスの感情やイレギュラーな行動を楽しむことを目的としていると考えられる。

これは、ピーターへの「おもったよりながくたのしめたよ」という発言からわかる。

楽しむ、ということを期待しているということに加え、想定よりもラートリーの何かを長く楽しんだ、というのが発言の趣旨。

本来の想定では、ユリウスと子世代くらいが罪悪感によって苦しむはずだった。

それ以降は人間の世界で英雄扱いされ、むしろ順風満帆。それが本来の想定だろう。

が、ジェイムズは真実を知り絶望し、食用児を助け出そうとした。ピーターはジェイムズを止めようと、最愛の兄を殺した。

これを見て、あのお方は「おもったよりながくたのしめたよ」と言ったのではないか。

とすると、ごほうびによって発生したマイナスの感情、およびそれによるイレギュラーな行動を楽しんでいる、と考えられるのだ。


では、その目的を持っている彼は、エマが言っていたような理由でごほうびはいらないと言うのか?

これも、けっこう言う可能性が高い。普通に言ってもおかしくはなさそうだ。

1000年間食用児の絶望を楽しんだだろう。

それに、「いろいろと楽しめた」という発言も、エマたちの脱走や反逆、七つの壁到達などは彼の目的から見れば充分過ぎるほどだろう。

数え切れないほどの負の感情と、イレギュラーばかりだった。


そして、これから大変だから、というのもエマの予想でしかないが、案外妥当。

なぜなら、ごほうびがなかろうとマイナスになる可能性の方が高い。今のところ、人間世界に頼れる場所はないのだから。


なので、食用児たちの行いはあのお方の目的を充分満たしていると考えられる。

そのため、ごほうびが「なにもいらない」となるのも、そこまで不自然ではないと考えている。



ただ、あのお方の行動原理に関しては情報が少ないため、前提が誤っている可能性はどこまでもある。

その場合、エマの言っていることは嘘で、何らかのごほうびを要求されていることも考えられるだろう。

では、要求されているとすればどんなごほうびか?ということについても考えた。


・約束は履行される
・エマは家族に負い目を残す嘘はつきづらい
・エマが大切なものを失う


という3つの条件から考えると、「エマの家族が、エマに関する記憶を失う」というのが妥当そうだ。







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