エマたちはついに、農園の外へ出ることに成功。
ここからは完全に未知の世界なわけですが、
果たして未知の世界で、一体どんな行動をするのかがすごく楽しみ。
というわけで、子供たち側の次回以降の動きを考えてみようと思います!
条件や目的などのヒントをもとに、いろんな案を出していって、
それぞれ論理的に妥当かどうかを判断していきます!
状況・目的の確認
まずは、エマたちの状況と目的をまとめて、
ヒントを探っていきます。
状況
現在の状況を整理すると、こんな状態です。
1.5歳以上の子供15人がいる。
2.農園周辺の森へと脱出したが、イザベラにその姿を見られている。
3.食料や水、防寒具などはある程度もっている。
4.森や、その外側の世界に関しては、基本的には知らない。
脱獄に成功したものの、まだ追われる可能性が残っていて、
かつ、未知の世界という不利な条件が残っています。
ここでのヒント:
まだ完全に逃げ切ったわけではなく、追われる可能性がある。
更に、森や外のことは知らないことが多い。
目的
どちらも必要そうなので、
長期的な目的と、差し当たっての短期的な目標に分けて考えていきます。
最終目的:
2年以内に全プラントの子供を助け出す(農園を潰す)
この目的を達成するために、まずは外での生活を安定させ、
更には勢力を増やす必要がありますね。
そのための差し当たっての目標は以下のようになります。
差し当たっての目的:
大きく分けると3つあります。
重要度順に並べると、
1.鬼から完全に逃げ切る
2.生きられる環境を見つける、あるいは拠点を作る
3.味方を確保する
このような順番です。
1つずつ詳細に考えてみますね。
1.鬼から完全に逃げ切る
まずは当然ながら、鬼に捕まらないように逃げ切る必要があります。
一時的に逃れるだけでは不十分ですから、
農園の力の及ばない、追手も手出しできないような場所、
あるいは彼らの予想外な場所が理想です。
そう考えると、森の中に潜伏するのは無理そうです。
飼育監は心臓のチップで外へ出られませんが、鬼はその限りではないでしょうから。
農園近くの森なら、派遣隊を出して損がありません。
長期間潜伏することになると、
寝ている間など、隙を突かれやすいため、鬼に対抗することは難しいでしょう。
ここで得られたヒント:
鬼から完全に逃げる必要がある。
そのため、森に潜伏するのは賢明ではない。
2.生きられる環境を見つける、あるいは拠点を作る
続いて、15人が生きていけるような環境・拠点の確保です。
水や食料、防寒具は確保されていますから、
寝る場所と、雨風をしのぐ場所が必要ですね。
理想は屋根のある建物、妥協点は洞窟など。
ここで得られたヒント:
屋根のある建物など、雨風をしのげる環境・拠点を得る必要がある。
3.味方を確保する
すぐには難しいかもしれませんが、
状況の把握や、救出の補助など、いずれ確実に必要となります。
2の拠点の確保なども同時にできる可能性があるでしょうから、
急ぐ価値がありそうです。
ここで得られたヒント:
いずれは協力してくれる味方を確保する必要がある。
すぐに見つけるのは困難だろうが、
外の状況を知ることや、拠点の確保なども期待できるので、急ぐ価値もある。
実際どうするのか?
以上をふまえて、実際のエマたちの行動について考えてみようと思います。
今後の行動は決まっているのか?
まず考えるべきは、
今後の行動や目的地が定まっているかどうか
かなと思います。
これが決まっているかどうかで、行動が変わってきます。
これは普通に考えれば五分なんですが、
いくつかの描写から、
ノーマンはこの先のことも計画している、と考えています。
根拠
ノーマンが、脱獄後の動きも考えているという根拠は以下の2つ。
1.エマへの指示で、「大丈夫、逃げられる」と断言していること
2.「思いがけない品」のペンをまだ使っていないこと
それぞれ詳しく説明していきますね。
1.エマへの指示で、「大丈夫、逃げられる」と断言していること
16話でノーマンは、脱獄を3段階に分けています。
a.脱獄(塀を越える)
b.逃走(無事に離れる)
c.自立(安定した生活を築く)
こうして見ると、彼の言う「脱獄」は塀、そして崖を越えた時点で成功しています。
指示書に書いた「逃げられる」というのは、逃走の段階まで問題なく行える、
ことと考えてよいのではないでしょうか。
2.「思いがけない品」のペンをまだ使っていないこと
同じく、エマへの指示が書かれた手紙で、
「思いがけない品も手にした」と書かれています。
そのコマには、シスターからの鍵型に加え、「B 06-32」のペンが描かれています。
ここまでの脱獄ではこのペンは使われていませんが、
35話でエマが持っていることからも、今後の計画に関わる可能性は高い。
つまり、ノーマンの計画にはまだ続きがあると考えられそうです。
今後の行動計画が決まっているかどうかの結論:
ノーマンの表現や、ペンをエマが持っていることから、
外へ出てからの行動も決まっている可能性が高い。
ではその計画とは?
どこかへ逃げる計画ということで、
目的地と、そこまでどうやって行くのかという2点を考えていきます。
いくつか案を出して、それについて妥当かどうかを判断していきますね。
目的地
いくつか考えてみましたが、
これはペンやモールス符号の謎について、再考する必要がありそうです。
それらの謎については別で記事を書いていますので、
今回はあくまで、予想できる範囲で候補を挙げ、
現実的なものはどれか、ということを考えていきます。
考えられるのは、以下の2つ。
1.ウィリアム・ミネルヴァの本拠地
2.近辺の街
それぞれ検討してみます。
1.ウィリアム・ミネルヴァの本拠地
本命は、ウィリアム・ミネルヴァの勢力内。
外で子供の味方で、なおかつ、ペンなどからノーマンが察知できる存在となると、これくらいかなと。
2巻のカバー裏にて、「promised B 06-32」と、
ペンとモールス符号の関連性が示唆されています。
そのため、W.M=ウィリアム・ミネルヴァである可能性も高い。
子供たちにメッセージを送っていたミネルヴァなら、逃げるべき場所を示していてもおかしくない、
という判断です。
ペンを落とした男は本部にいたということで、それなりに近くに本拠地がありそうです。
なので、子供たちだけでも逃げ切れる可能性は十分あるんじゃないかと。
反論
ペンとモールスの謎が、
脱出した先のことを示しているのかは、やはり解かない限り不確定。
目的地がウィリアム・ミネルヴァの本拠地かどうかの結論:
ペンとモールスの謎をしっかりと解く必要があるが、
最も安全で、最終目的にも繋がる、有力な選択肢。
2.近辺の街
ひとまず近くの街へ行き、身を隠すという選択肢。
少なくとも、農園周辺の森で身を隠すよりは、追われる可能性は低い、と判断できます。
反論
急に街へ行っても、生活基盤の確保は難しいですよね。
お金はないですし、そもそも人間はいない、あるいは奴隷扱いかもしれないですし。
更に、近くなら農園の鬼が追ってくる可能性もあります。
目的地が近辺の街説の結論:
行っても、生活基盤の確保は難しい上、
人間が不利な状況かもしれないため、ほぼありえない。
目的地についての結論:
ほぼウィリアム・ミネルヴァの勢力に行くしか選択肢がない。
それについて知るには、ペンとモールスの謎を解く必要がある。
どうやって行くのか?
続いて、どうやって行くのかについても考えてみます。
選択肢は2つ。
1.夜のうちに歩いて行く
2.外の人間に助けてもらう
1.夜のうちに歩いて行く
まずは素直に、夜のうちに歩いて目的地まで行く、という説。
暗いうちに逃げたほうが当然見つかりづらく、途中で捕まる可能性が低いです。
ナンバーや顔も隠しやすいため、もし出くわしても、鬼側は手が出しづらいです。
反論
しかし、体力の問題があります。
5~11歳で、しかも今まで規則正しい生活を強いられていた子供たちに、
徹夜で目的を目指せというのはなかなか酷。
夜のうちに歩いて行くかどうかの結論:
見つかりづらく、早い段階で農園を離れられるため有効。
しかし、体力的に難がありそう。
2.外の人間に助けてもらう
何らかのサインを出して、救助を待つなり、
ヒッチハイクなどをして農園周辺を離れるなど、
他の人間に助けてもらう、という説。
道に迷わず目的まで行けるというのが魅力的です。
ヒッチハイクなら車で行けるため、歩くよりもずっと早いのもいいですね。
反論
さすがにちょっと、不確定要素が多いですね。
深夜に助けてくれる人がいるかも分からないですし、
サインを出すと鬼に気づかれかねません。
外の人間に助けてもらうことへの結論:
可能であればかなり有効だが、
不確定要素が多く、ほぼ不可能。
目的地に行く方法についての結論:
現時点では、夜のうちに歩いて目指すことのほうが、
不確定要素が少なく有力と考えられる。
まとめ
今後の子供たちがとる行動の結論としては、
「ウィリアム・ミネルヴァの本拠地に向かって、夜のうちに歩いて向かう」
というのが、現段階では一番有力そうです。
考えているうちに、やはりペンとモールスについては、
再考する必要があると感じたので、改めて考察を書きました。
→ペンの「B 06-32」と蔵書票のモールス符号が何を示すのかについて考察
「ミネルヴァの梟は迫り来る黄昏に飛び立つ」
哲学の話に出て来る一文のようです。重要人物に神話の女神の名前を使い、かつその人からの蔵書票にはフクロウの絵。なにか、関係がありそうですが。既に出ている話でしたらすみません。私はここから特に考察などできる力は持っていないので、丸投げします…。
>通りすがりさん
コメントありがとうございます!
◆◆ミネルヴァの梟は迫り来る黄昏に飛び立つ◆◆
そんな言葉があったんですね。初めて知りました。
思いっきり関係ありそうで、びっくりしてます。
調べてみたら、
「哲学は時代を表現するもので、その時代が終わらないと語れない」
という意味みたいですね。
どう関連するかはパッとは思いつきませんが、
ちょうどペンや蔵書票について考察を書いています。
これについても考えてみますね。
教えていただき、ありがとうございました。