ムジカいわく、鬼の姿が無秩序になったのは、
ここ1000年のことらしい。
何か理由があるはずなので、それについて考えてみる。
1000年前といえば、約束
ここ1000年、と言われて真っ先に思い当たるのは、
やはり人間と鬼との約束。
お互いを狩らず、世界を棲み分けるという契約。
これによって何が起きたのかを、まず整理してみる。
約束の内容
人間と鬼は、お互いを襲わず、世界を棲み分け、行き来できないようにする。
人間は鬼の世界に一部を置いていき、それを土産とした。
それ以降、鬼は農園で人間を管理・養殖し、食料を賄っている。
鬼にとって重要そうな変化としては、以下の通り。
1.農園ができた
最も大きいのは、農園ができたこと。
安価で量産が可能で、簡単に人間にありつけるようになった。
また、高級農園もあり、金さえあれば質の良い人間を食べることも可能に。
2.人狩りができなくなった
逆に言えば、農園外に人間はいなくなってしまった。
野生の鬼や、お金を持たない鬼は
人間を食べることができない、という事態に。
3.一応人間と和解した
約束でお互いを襲わないことを決めたため、
とりあえず停戦、あるいは和解という形となるんじゃないかなと。
農園の運営にも人間の技術がいるだろうし、
ある程度人間の世界の技術が流れてくる、という可能性がありそう。
姿が変わった理由は?
以上を踏まえて、姿が変化した要因を探っていく。
思いついた説は3つ。
1.人間を食べられる鬼と食べれない鬼の格差によるもの
2.人間の文化を取り入れた結果
3.人間とのハーフが出てきた
それぞれ詳しく考えてみる。
1.人間を食べられる鬼と食べれない鬼の格差によるもの
農園の恩恵で、確実に人間を食べられる鬼と、
絶対に食べられなくなってしまった野生鬼に二分化してしまった結果、
姿が無秩序になってしまった、という説。
しかし、人を食べないというソンジュたちと同じく、
人を食べていないはずの野生鬼の姿が違いすぎるので、
ここが原因である可能性はほぼないかなと。
2.人間の文化を取り入れた結果
高級農園を運営するために、人間の文化を取り入れたのでは、という説。
例えば考えられるのは、料理や娯楽、宗教など。
結果、生活様式が変化し、姿に差が生まれたのではと。
3.人間とのハーフが出てきた
もっと直接的に、鬼と人間が交わってハーフが生まれた、という説。
人間を量産できるようになったことで、数に余裕ができた。
それによって、食べる以外の用途も出てきたのかなと。
食欲を満たすだけでなく、性欲も満たすために使われたとか、
人間の知恵を次世代の鬼に持たせるために交わったとか。
ソンジュやムジカが髪があることや、口の大きさが人間に近いことなどは、
彼らがハーフで人間側の血が濃い、というのが理由と考えると、
けっこうすんなり納得がいきそう。
また、彼らが旅をしているのは、
ハーフだからとか、人間側の血が濃いなどの理由で
立場が弱く逃げ惑っているとも考えられるし、
人を食べないのも、自らの親が人間だから、とも言えそうで、
いろいろと説明がつくようになるかなと思う。
◆◆所感◆◆
個人的には、鬼と人間が交わって、いろんな姿の鬼が生まれた、
というのが一番ありえそうかなと思う。
他のは、姿が大幅に変化するかと言われると微妙なので。
人間側の血の濃さで見てくれが変化するとか、
人間の血を取り込んだせいで、特異な見た目が生まれたとか考えれば、
いろんな見た目があっても、まあおかしくはないし。
ただまあ、7話の農園鬼の集まりを見ると、
あきらかに人間にはない特徴を持った鬼
(首がとぐろ巻いてたり、身体が触手だったり)がいるので、
これも完全じゃないなーと。
他種族の血を取り込んだから、とは言えるけど、他にも要因がありそう。
今回はあくまで約束から考えてみたけど、ちょっと視野が狭かったかも。
というか、ここまで様々な個体がいることを考えると、
むしろ1つの要因ではなくて、
複数の要因が絡み合って現状が出来ている気がする。
まだ考え甲斐がありそう。
まとめ
以上、鬼が無秩序な姿になった理由について、
ムジカの発言から考えてみた。
1000年前の約束が原因と考えるなら、
食用人間が足りるようになり、ハーフが生まれた、
みたいなのが一番ありえそう。
ソンジュが本当に人間を食べないかは断言できませんし、食べるか食べないかの可能性も捨てきれないんじゃないでしょうか。
農園を脱出してからエマたちの危機意識が低くなっているように思えますし、ソンジュたちをもっと疑った方がいいのではないかと思います。
なぜソンジュたちがリスクを負ってまでエマたちを助けようとするのか少し不思議でならなかったのですが、エマたちが約束を破って人間の世界に辿りつけば、その時点で約束は破棄になる可能性もありますし、また昔のように自由に人間を食べれるようになるかもしれません。それを狙っての援助なのかなと思います
突飛な話になりますが、神の呪いで無秩序な姿になったという可能性はないでしょうか。
鬼と人間で約束を交わした際に、人間側は鬼の世界に人間をある程度残していったのは平等ではないと思います。鬼も対価を支払うか代償を受けるのが普通だと思います。
ただ、呪いだなんてオカルトじみたものが存在するのは嫌だなあとも思います。
◆◆食べるか食べないか◆◆
ごめんなさい、
「食べるか食べないかの可能性」という表現がよくわかりませんでした。
どっちの可能性もありえる、ってことでしょうか。
それなら、まだ食べる可能性がないとは言えないと僕も思います。
まだ食べていないのも、利用価値があるからなのかもしれませんし。
◆◆疑ったほうがいい◆◆
それはおっしゃるとおりだと思います。
けっこういろんな考察で書きましたが、
やっぱり助けるタイミングが絶妙すぎなので。
◆◆約束破棄の誘発◆◆
なるほど、たしかに約束を破らせるために手助けしてる可能性はありそうです。
ちょっと考えてみますね。
◆◆約束の平等性◆◆
僕は、約束が平等ではないのは当然だなと考えています。
というのも、鬼にとって人間は食料。
世界を棲み分けるという提案は、食料を取り上げられることなわけで、
鬼がそのまま頷くはずがありません。
となると、人間側が不利な条件を飲み込んで提案する、
というのは自然な流れに見えます。
◆◆神の呪い◆◆
人間と鬼の約束で、
いきなり神の呪いという単語が出てくるのは
さすがに飛躍しすぎかなと思います。
人間を食べられるか食べられないの格差の点についての話です。わかりづらい表現で申し訳ありません。
鬼と人間、お互いに狩りあって、終わらない殺し合いに嫌気がさしたから世界を棲み分けたわけであって、鬼側にも人間と争わなくてもすむというメリットがあると思います。
鬼の世界では生き物の命をいただく際に神への祈りを捧げなければならない。しかし、鬼たちが手当たり次第に人間を狩り、グプナせずに食らっていたのだとすると神への反逆行為にあたるのではないでしょうか。
◆◆メリット◆◆
鬼側のメリットは当然あると思います。
ですが、それに対するデメリットが鬼側から見るとあまりに大きいように感じます。
あくまで人間側からの提案である以上、
人間→安全
鬼→安全だけど特別な食料を失う
こんな提案は蹴られるに決まってるので、
人間側は、鬼側の不満を解消した提案をするのは当然ではないかなと。
ただ考えてみたら、
置いて行かれた人間の人数規模や社会的地位などによっては、
人間側の負担が大きすぎるかもしれないですね。
なので、何らかの対価を鬼に要求している可能性は十分ありそうです。
ただ、その対価となるのが、「神の呪いによって、鬼の姿が変化する」というのはやっぱり変に感じます。
なぜなら、姿が変わったところで人間側に得がありません。
もう関わらないし、結局人間を食べる、という脅威の本質は変わっていません。
不平等であるというなら、人間が得するように、「鬼」が利害を調整するはず。
神が関わってくるはずがないし、人間も得をしないとなると、ちょっと違いそうです。
◆◆グプナ放棄による神の呪い◆◆
これもちょっと考えづらいように感じます。
というのも、ムジカ曰く、無秩序な姿になったのは、ここ1000年。
約束からの可能性が高いです。
手当たり次第に人間を襲っていたのは約束の前。
この時点でグプナをしていなかったのなら、もう既に無秩序な姿のはず。
神への反逆行為だとするなら、すぐに姿が変わる方が自然に思います。
一方で、約束の後は農園ができたので、グプナをしている可能性が高い。
なので、ここ1000年で無秩序な姿になったとするなら、
グプナ放棄で無秩序な姿になる、という可能性は低いかなと。