シェルターにいた男曰く、
シェルターに来た時点でミネルヴァはおらず、
その後13年間現れもしないという。
今回はその理由について考えてみる。
現状の確認
まずは、シェルターについての情報をまとめていく。
重要そうな要素は以下の通り。
シェルターについて
1.水・食料・電気・居住スペースがある
シェルターにいた男の発言より。
生活基盤は用意されているらしい。
2.世界についての情報や資料がある
おそらく、鬼の世界と人間の世界についての資料がある。
3.GF農園から子供が脱走したという情報を得る手段がある
男がエマたちの情報を把握していたことより。
モニタリングや、農園からの通達を傍受した、
などの可能性が考えられる。
ミネルヴァ関連
1.13年前~今まで、ミネルヴァは現れていない
男の言い方からすると、
姿を現さないどころか、メッセージや指示もない。
2.ペンを落とした男は最近まで活動しているはず
クローネが見た、本部でペンを落とした男は、
おそらく最近まで活動しているだろう。
というのも、
時期を考えると、クローネが本部にいるため、少なくとも飼育監候補になってから。
第3プラントに来たのが26歳のときで、飼育監候補は12歳~なので、
14年前以降に見たことになる。
その上で、彼女の見た目を考慮するとかなり最近の出来事と考えられる。
そして、プラントにペンを送ることを考えると、
クローネが第3プラントに行くことが決まってからペンを落とした可能性が高い。
クローネのプラント行きが決まったのは、
イザベラが目撃者に感づいてから(7話より)。
なので、かなり最近まで、ペンを落とした男は活動しているだろう。
疑問点
以上をふまえて、気になったことを挙げていく。
1.シェルターに子供を集める目的は?
2.なぜメッセージや指示がない?
3.ミネルヴァはなぜシェルターに現れない?
これらの疑問点について、納得の行く答えを考えていく。
1.シェルターに子供を集める目的は?
とりあえず分かっている情報で関係がありそうなのは、
各地の農園から子供を集めていることと、
そして、その状況がシェルター内から把握できるようになっている、
という2点。
そこから考えられる目的としては以下の通り。
a.鬼への対抗戦力の確保
素直に、鬼へ対抗するため、優秀な子供を集めているという説。
b.子供たちが好きに使う拠点を与える
逆に、必要なものは全て用意したから、
後はお前らの好きに使え、という可能性。
ただしこちらは、
ミネルヴァにメリットがないのにここまで投資するのかとか、
ペンの「B06-32地点に私はいる」というメッセージは何だったのか、
などの疑問が残るため、ちょっと考えづらい。
基本的には、素直に優秀な子供を集めている、というのが有力だろう。
各地の農園からの脱走者情報が掴めるのは、
脱走者を手助けする、または来るであろう子供の居住スペースを確保する、
などの目的によるものと考えられる。
しかし、どちらにしろ疑問が残る。
それは、ミネルヴァからの一切の指示やメッセージがないこと。
どちらのパターンにしろ、子供たちに何をするべきか伝えないと、
望む動きは期待できない。
それについては後で考えてみる。
2.なぜメッセージや指示がない?
前述の通り、シェルターにメッセージや指示がないのが不自然。
シェルター男のような、他の子供を拒絶する人間が出てきてもおかしくないが、
そうなると苦労して脱出させた子供がムダに命を落とすこともあるわけで、
基本的にミネルヴァ的にマイナスが多い。
考えてみて思い至ったのが2パターン。
a.男がメッセージや指示を隠している
シェルターにいた男が、エマたちを試すために
情報を伏せている、という説。
この場合、何らかのメッセージがあって、シェルター男はそれに従っている、
あるいはそれを知った上で無視している、などが考えられる。
現状否定する要素はない。
b.男がメッセージや指示を見つけられていない
そしてもう1つは、ミネルヴァはメッセージや指示を出しているが、
シェルター男が見つけていない、気づけていない、という説。
ミネルヴァのメッセージは、農園に紛れさせるためとはいえ、
けっこうわかりづらいものが多いから、なくはないのかなと。
隠されたメッセージに気付ける子供を集めているのかもしれないし。
ただ、その場合、13年間も気づかずにいるような無能を、
生きていける環境にするだろうか、というのが疑問。
3.ミネルヴァはなぜシェルターに現れない?
そして最後に、ミネルヴァはどこで何をしているのか、
なぜシェルターに現れないのか、という疑問。
考えられるのは以下の通り。
a.鬼に捕らわれている
シェルターから偵察などに行った結果、
鬼に捕らわれてしまった、という説。
さすがに子供たちにとって重要なポジションの人間が、
そう簡単に危険を冒すとは考えづらい。
実際偵察に行くとしても、捕らわれたときのためにメッセージくらいは残しているだろう。
b.人間の世界にいて、鬼の世界へ行く機会を伺っている
ミネルヴァは世界を行き来できる人間ではないため、
鬼の世界へ乗り込むタイミングを伺っている、という説。
この場合、ペンの「B06-32に私はいる」というメッセージが謎。
この場合、「いずれB06-32へ助けに向かう」、と表現するはず。
c.死んでしまった
やはり基本的に、「B06-32地点にいる」というメッセージから、
死んでるにしてもシェルター内にいるはずだし、
メッセージや指示などがあるはず。
また、最近までペンを落とした男が動いていることから、
基本的には考えづらい。
d.シェルターにいる
ペンの「B06-32地点に私はいる」というメッセージを信じるなら、
これ以外はありえない。
姿を現していない、というのは、
男が嘘をついている、あるいは見つけられていないためと考えられる。
◆◆所感◆◆
・シェルター到着後の指示やメッセージがないわけがない
・「B06-32地点に私はいる」というメッセージが嘘とは考えづらい
・ペンを落とした男が稼働している
個人的には、この3点が非常に気になる。
これらから考えると、
ミネルヴァはB06-32シェルターにいて、
何らかのメッセージがシェルター内に隠されているか、
男がエマたちを試して、事実を隠している
というのが有力に見えてしまう。
なので、その場合、どうメッセージが隠されているかなどを考えてみる。
どうメッセージが隠されている?
では、ミネルヴァがB06-32にいて、
メッセージや指示が隠されているパターンを考えてみる。
1.男によってミネルヴァが隠されている場合
この場合、彼によってエマたちが品定めされていることになる。
ミネルヴァがいない、何の音沙汰もない、
味方がいると思ったら敵。
さあこの状況でどうする、と。
この場合は、暴論に対していかに冷静に、論理的に対応できるか
という点が重要だろうから、
以前書いたように、男が1人で生き延びても、
結局シェルター内で生き延びても、死を待つだけである、
という点を指摘し、
ミネルヴァ探しに役立つという自分たちの価値を提示する、
というのが最も有力に見える。
2.ミネルヴァによってメッセージが隠されている場合
蔵書票のモールス符号のように、自分でメッセージを見つけろ、
見つければ会ってやる、と試されている場合。
思いついたのは2パターン。
a.ペンにまだメッセージがある
毎回変わるパスワードや、
シェルター内でペンのメッセージを見ようとするとどうなるか、
などまだ不明点は一応あるので、そこに着目すべき、という可能性。
とはいえこの程度は、シェルター男がやっていそう。
b.世界の資料に何かある
大量にあるという資料に、メッセージや指示が隠されている、という説。
特に、ウーゴ冒険記の「PROMISE」というモールスは、
「PROMISE」である意味がまだ回収されていない。
人間と鬼との約束について書かれた資料と連動して、
何かメッセージがあるのかもしれないなと。
まとめ
ミネルヴァがシェルターに現れないことについて考えてみた。
やっぱり、「B06-32にいる」と言っていたのにいなかったり、
何の指示もないというのは不自然極まりない。
なので、ミネルヴァは実際にシェルター内にいて、
メッセージが隠されている、というのが今のところ有力に感じている。