「密猟者」など、シェルターの部屋の文字について考察

週刊少年ジャンプ 2017年41号
約束のネバーランド 54話より引用
(C)白井カイウ/出水ぽすか



イベットが見つけた、

シェルター内の部屋に書かれていた文字。

今回はこれについて考えてみる。



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書かれていた文字


まずは書かれていた文字について、

気になるものを整理していく。



Poachers(密猟者)



真ん中にデカデカと。

来た人間にその存在を伝えて、

助けを求めてる可能性が高そう。



HELP


密猟者の下に大量に。

来た人間に助けを求めてるか、

あるいは精神的に保たなくなって書いているのかなと。




人名


ジョン、ルーカスなど、男の言っていた名前がある。

グローリー=ベル農園から一緒に逃げてきた仲間だろう。

名前を書く意味としては、

忘れないようにするためだろうか。墓的な。



子供の絵


複数人の子供が描かれている。

上にSOME……HE……と書かれている。

Somedayという単語が上に書かれているし、

いつか助けが来ることを期待していたのか、

あるいは誰かを助けに行くつもりだったのかも。




LIAR


左下のベッドの上。

嘘つき、で連想されるのはミネルヴァ。

誰かに伝える目的ならもう少し分かりやすい場所に書くだろうから、

愚痴のような感じで、書いて気を紛らわせた、くらいの感じかなと。



STAY WITH ME


左上のベッド付近の壁。

誰か一緒にいて欲しい人物がいた、と。

わざわざ書くということは、それが叶わなかったということだろう。



線で消した文字


名前の近く。

何かを書いては消して、を繰り返している。

おそらく、何かを数えていたのかなと。




◆◆所感◆◆


総じて助けを求めているような言葉が多い。

ただ、誰かに見せる、伝える目的で書いたというよりは、

自分のためとか、書かずにはいられなかったとか、そんな印象を受ける。








誰が書いた?


じゃあこれは誰が書いたのかについて考えてみる。

パターンとしては4パターン。


1.シェルター男

2.男の仲間

3.別の農園の子供

4.ミネルヴァ



それぞれ詳しく考えていく。



1.シェルター男


分かりやすく最有力。

まず、シェルターにいることが確定している。

更に、彼の仲間の名前が書かれている。



また、錯乱したときの様子を見るに、

多重人格か、あるいは幻覚を見ている可能性があって、

それで気絶までするくらいの追い詰められっぷり。

ストレスから突飛な行動をとるのは不思議じゃないかなと。




2.男の仲間


次点。

男の仲間なら、名前を書くことはとりあえずできる。

また、名前のところの「Pedro」のdと、

右上のSomedayのdは筆跡が違うように見える。



(こんな感じで、Pedroのdは丸から、

Somedayのdは上から書いてそう)

そのため、男以外にも仲間がいた可能性はあるかなと。



ただし、男の回想を見るに、

仲間を失ったのは外の森である可能性が高い。

なので、シェルターに来る前に死んでいそう。

シェルター内からわざわざ外に出るのはちょっと考えづらいし。

ただし、このシェルターが中継地点で、他のところへ行け、

という指示があって、その道中で死んだ
という可能性はあるかな。



3.別の農園の子供


先に来ていた別の子供も何か書いてたのでは、という説。

今のところないとはいえない。

が、逆に根拠も薄い。




4.ミネルヴァ


ここにいるらしいミネルヴァのものという説。

男の仲間の名前を知ってるわけがないし、

さすがにもうちょっと分かりやすいメッセージを残すはず。

せっかく逃してきた子供なわけだし。




◆◆所感◆◆


結論としては、男が書いたのはほぼ確実。

その仲間も書いているかもね、といった感じ。

ただ、筆跡の違いは多重人格や、13年で成長して変化したなどで

説明がつくため、男一人の可能性が高い
かなと。



男の回想より、仲間がいたとするなら、

何らかの理由で外へ出て、そこで死んだ可能性が高い。


他の場所を目指せという指示があったという説は、

面白いしありそう
だなと思ったが、

それなら13年ももつ食料はちょっと用意しすぎ感があるかな。

各地の農園から集めるにしても、

1人とはいえ13年分以上の食料はヤバイ量だろう。



こうしてみると、男はかなり追い詰められてて、助けを切望している。

が、エマたちに助けを求めないのは、

また仲間を失いたくないからなのか、

単純にザコで役に立たないからなのか。

まあ、エマたちを撃てなかったあたり、

役に立たない、という単純なものではないかな。

自分たちと重ねている節が見受けられるので、前者が近そう。




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密猟者とは?


で、かなり強調されている密猟者という単語。

これを男が書いたと想定して考えてみる。

決まりを無視して狩りをする、

という言葉の意味から考えるなら、この4パターンが考えられる。


1.人間の世界で人を狩る鬼

2.農園から逃がす→保護したふりで出荷する人間

3.外で人間を育て食べる鬼

4.農園の人間を盗難する鬼



それぞれ詳しく考えてみる。



1.人間の世界で人を狩る鬼


大きな範囲で、約束に違反しているという説。

シェルターがあるのは鬼の世界なわけで、関係がない。

一応、地下が人間の世界では?という説を信じるならありえるが、

シェルター内に男しかいなかったことで、

ほとんど否定されかかっているので、やっぱり基本的にはない。




2.農園から逃がす→保護したふりで出荷する人間


続いて、農園から脱走を誘発させ、

保護したふりをして、値段を釣り上げて売る、

というマッチポンプ的な手法
があるという説。

この場合、黒幕はミネルヴァである。



しかしこれは矛盾点が多すぎる。

まず、「ミネルヴァはいない」という男の発言。

この密猟について知っているなら、ミネルヴァが黒幕というのは分かるはず。

さらに言えば、男が残っているのが謎。

仲間を売ろうにも、こいつだけ見逃される理由はないし、

次に狙われるのは彼なんだから、

エマたちを歓迎して、今後は彼女たちを売るべき。

なのでなしかな。




3.外で人間を狩って食べる鬼


続いて、農園外で人間を狩るのが密猟という説。

一応、ソンジュの説明では、

約束は「鬼は人間を狩らない」という表現をしている。

農園での「収穫」はOK狩りはアウト、という解釈もできるかなと。

で、外でシェルターへ向かう途中に、鬼に仲間を殺された、みたいな。



ただ、それって密猟か?という疑問がある。

そもそも農園が子供を逃がすのが悪いわけで。

目の前に人間が来て、それを食べたら密猟者ってちょっと強引。

この場合、男は「密猟者」を恨むというより鬼を恨むだろうし。

ちょっとそこが引っかかるので、微妙なところ。




4.農園の人間を盗難する鬼


そして、最後にソンジュの言っていた盗難鬼。

農園から出荷されるはずのものを狩るという意味で、

密猟といって差し支えないかなと。



盗難鬼に襲われた可能性として考えられるのは2パターン。


a.盗難して人を運んでいるところに出くわした

まずは、盗んだ人間を運んでいる鬼に出くわしてしまったという説。

そりゃ食われるんだけど、それは密猟者を恨むというより、

普通に鬼を恨むはず。


あんなにデカデカと書くようなことにはならないかなと。


b.グローリー=ベル農園が盗難にあった混乱に乗じて逃げた

こちらが本命。

農園に盗難鬼がやってきて、

飼育監たちが対応している隙をついて逃げようとした。


結果、襲われている子供を見捨ててしまったとか、

逃すまいと追ってきた盗難鬼に仲間が捕まってしまったのを見捨てたとか。

こちらなら、農園で一緒に住んでいた他の子供が襲われているので、

密猟者を恨む、というのもわからなくもない
かなと。




結論としては、密猟者というのは、

盗難している鬼を指している
と考えている。

グローリー=ベル農園は盗難にあって、

そこで仲間を見捨ててきた、みたいな。

これなら、ソンジュが高級農園の脱走について知らなかったという謎も解消される

(脱走を知らなかったのではなく

男の脱走は世間的に盗難だったと考えられる)

ので、かなりありそうかなと考えている。






まとめ


シェルターの部屋にあったらくがきについて考えてみた。

結果、あれは男の書いたもので、

グローリー=ベル農園は盗難にあったんじゃないか、


という結論に。

そしてこの場合、男が倒れる前に言った、

「奴ら」は、盗難鬼の可能性が高そうかな。



彼の仲間もシェルターにいたかも、

男の回想では死んだのは外っぽいというところから、

シェルターが中継地点で、他の場所を目指そうとした、

という可能性も途中で出てきて、面白かった。


ないとは思うけど、そっちももうちょっと深く考えてみたいかな。



今回も配信をしていた。





これを書き上げるまでの四苦八苦が見れるので、

興味があればどうぞ。

こんな感じで、毎週ジャンプ発売日の22時に配信をしてるので、

知りたいこと、気になること、言いたいことなどあれば。







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